まだまだ梅雨が続いている済州島。
シュノーケリングが趣味の我々夫婦ですが、なかなか海に入れずにいます。
 
そんな中、済州島の海に「招かれざる客」が出現。
 

↓おなじみ「ハルラ日報」の記事です

 

上の記事は済州島の地方新聞「ハルラ日報」に7月8日付で出ていた記事です。

タイトルは「済州全海域『夏の招かれざる客』エチゼンクラゲ注意報」

タイトルだけでなんとなく内容がわかりますが、前半部分を訳出するとこんな感じです。

 


海洋水産部は5日午後2時、済州海域全域にエチゼンクラゲの注意段階特報を発令したと発表した。

エチゼンクラゲは中国沿岸で発生し、海流に乗って6月末から韓国に流入するクラゲで、大きさが1~2メートルと大きく、毒性が強いため、漁業被害や海水浴客が刺されるなどの事故の原因となる。
刺されると、腫れや発熱、筋肉の麻痺、呼吸困難、ショック症状などを引き起こす。また、漁網の中で粘液を分泌し、他の魚の商品価値を落とし、漁具の損傷や網の目詰まりの原因となるなど、漁業活動にも被害を与えることで知られている。

 

 

このエチゼンクラゲは毎年のように流入してくるようで、僕も数年前にそれらしきものを海水浴場で見たことがあります。

その時は済州市の職員が来て、大きな網ですくっていきました。

 

↓数年前に見たエチゼンクラゲらしきもの

 

 

ところで、この記事で僕が気になったのは「エチゼンクラゲ」の韓国名。

「ノムライプキッヘッパリ(노무라입깃해파리)」となっています。

「ヘッパリ」というのはクラゲのことですが、頭に「ノムラ」という日本っぽい名前が。

 

気になって調べてみたところ、これは学名の「Nemopilema nomurai」に由来するようです。

ウィキペディアにはこの学名の由来について…

 

「エチゼンクラゲには日本での食用加工の歴史がなく、出現海域も特に福井県越前国)に限定されることなく日本海沿岸全域にわたるものであるが、1921年12月に福井県水産試験場から当時の農商務省岸上鎌吉博士の元へ標本が届けられて、初めて他とは違う種類であることがわかったことと、ビゼンクラゲに似ていることから、この名がつけられた。種小名の nomurai は、当時の福井県水産試験場長・野村貫一の姓から取られた。しかし、現在、福井県水産課は「エチゼンクラゲ」ではなく、「大型クラゲ」との言い換えを要請している。」

 

という説明が出ていました。

 

要するに、福井県水産試験場から届けられた標本から初めて発見された種であり、当時の水産試験場の責任者が「野村さん」だったから、ということのようです。

日本では発見された場所を取って「エチゼンクラゲ」という和名がつけられ、韓国のほうでは学名(の中の種小名)=発見者名から「ノムラ」という名前が採用されたんですね。

 

福井県は「エチゼン」という名前を嫌がっているようですが、確かに有害なクラゲが福井県で発生しているようなイメージを持たれかねない名前ではあります。

そうすると「ノムラ」というのも、日本発祥のクラゲだというような誤解のもとになるかも?

まあ、そこまで考える人もいないと思いますが。

 

しかし野村貫一さんが韓国語に自分の名前がクラゲの名前として残っていることを知ったら、どう思うんでしょうかね。

微妙に気になるところです。

 

 

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