今週も引き続き済州島の紹介です。
今日紹介するのは済州島の象徴・漢拏山(ハルラサン/한라산)。
済州島のど真ん中にある標高1947mの火山です。
ど真ん中にあるため、済州島のほぼ全域でその姿を見ることができます。
↓真ん中の青い標示が漢拏山の位置(画像はNAVER地図)
漢拏山は現在のところ、韓国で実質的に最も高い山です。
ただし、建前的(法的)に韓国(大韓民国)が北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)を国家として認めておらず、北朝鮮の支配地域も韓国の領土としているため、法的な韓国最高峰は標高2744mの白頭山(ペクトゥサン/백두산)となるようです。
いろいろややこしいですね。
それはさておき。
漢拏山は一帯が韓国の国立公園に指定されている保護区域です。
詳しいことは知りませんが、建築物の制限や道路の規制などけっこう厳しいようです。
そのため、漢拏山一帯には建物や施設はほとんどありません。
一時はロープウェーを作る構想があったり、登山コース内でインスタントラーメンを売ったりもしていましたが、近年は規制が厳しくなり、すべてなくなりました。
2007年には「済州島の火山島と溶岩洞窟群」(の一部)としてユネスコの世界自然遺産に登録されました。
済州島を代表する国際的な観光地と言ってよいでしょう。
漢拏山は150万~180万年前の火山活動によって形成されたと言われています。
当然のことながら、これは済州島の形成時期と重なります。
というか、済州島自体が一個の火山だと考えれば、漢拏山=済州島と言っても過言ではないのかもしれません。
頂上には「白鹿潭(ペンノクタム/백록담)と呼ばれる火口湖があり、一年中水をたたえています。
↓白鹿潭の写真(한라산국립공원 (visitjeju.net)より)
漢拏山には登山コースが五つあります。
以下、地図を見ながら少し紹介してみます。
(元の地図は[한라산 등반코스지도 - 제주도 한라산등반코스.. : 네이버블로그 (naver.com)より拝借)
地図のとおり漢拏山を取り巻くように分布している五つの登山口。
北から時計回りに「観音寺(クァヌムサ/관음사)探訪路」「城板岳(ソンパナク/성판악)探訪路」「トンネコ(돈내코)探訪路」「霊室(ヨンシル/영실)探訪路」「オリモク(어리목)探訪路」となっています。
このうち、頂上である白鹿潭まで到達できるコースは観音寺コースと城板岳コースの二つです。
出発地点の標高とコースの全長は以下のとおり。
①観音寺探訪路…出発地点の標高620m/コース全長8.7㎞
②城板岳探訪路…出発地点の標高750m/コース全長9.6㎞
③トンネコ探訪路…出発地点の標高500m/コース全長7㎞
④霊室探訪路…出発地点の標高1000m/コース全長5.6㎞
⑤オリモク探訪路…出発地点の標高970m/コース全長6.8㎞
このうち、観音寺探訪路が最も時間がかかりきついと言われているようです。
歩く速度によりますが、往復10時間ぐらいかかるみたいです。
逆に霊室探訪路は登る高さも歩く距離も短く、往復3~4時間程度で行ってこられます。
僕はこのうち「城板岳」「霊室」「オリモク」の3コースを登ったことがあります。
いつかまた登る機会があると思うので、登山に関する詳しいことはその際に書きたいと思います。
↓漢拏山遠景(西帰浦市にて撮影)
済州島全域から見ることのできる漢拏山。
時間帯や四季の変化により、様々な姿を見せてくれる美しい山。
漢拏山はまさに済州島の象徴と言っていいでしょう。
※次は日曜日に更新します
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