一路(下)
お家乗っ取り騒動を巡る謀反のなかで
無念の死を遂げた参勤交代供頭の父の跡を継ぎ
難所を越え、、謀反の刃からお殿様を守りつつ
江戸までの道を歩む一路
古式に則りお役を務める一路には
これでもかと言うほど難題が降りかかってきますが
その都度。お殿様の言葉に救われたり
味方が現れ手を差し伸べます
それも一路の一所懸命さが
困難な道を切り開いているようです
下巻の一言は
亡くなった父が一路の夢に現れて
ともにふるさとの夜空を見上げながら
一路にかけた言葉です
“見よや、一路。星はひとつに見えてひとつではない。
目を凝らせば、その耀いにはあまたの星が群れておる。
正義とは星ぞ。いかに夜空の闇が広うても、
正義が孤独であろうはずはない。義のあるところ、
必ず星ぼしは群れ集うて輝く。”