光の目に光る涙(『軍師官兵衛』)
いつ頃からだったでしょうか
はねっかえりの光の目に
いつも涙が宿るようになったのは・・・
中谷美紀さん演じる光は
嬉しくて泣き
怒って泣き
悲しくて泣き
様々な涙を見せてくれました
あの時代
女性は歴史の表舞台に立たずとも
大きな流れに翻弄されながらも
しっかりと自分を持って生きてきたことを
光を初めとして『軍師官兵衛』で描かれる女性達を
女優さんたちは息を吹き込むように
丁寧に演じていました~
思えば度重なる朝鮮出兵のために
熊之助の傍に
長くることが出来なかった官兵衛は
自分が祖父から説かれた
“命の使いみち”を
父として伝えてやることが
できなかったともいえます・・・
悔やんでも悔やみきれない
若い死ではありましたが
戦いに明け暮れた戦国時代には
どうすることもできない
もっともっと理不尽な死も多かった・・・
ようやく帰国した夫官兵衛の言葉に
一人で抱えていた悲しみを
光は少しでも下ろせたのでしょう
張り詰めていた表情が崩れ
堰を切ったように
あとからあとから流れ落ちる涙
光の深い悲しみに
胸がいっぱいになりました
悲しみを分かつように
光の背を優しく抱く官兵衛の背中
秀吉とおね
官兵衛と光
寄り添う二組の夫婦の姿が
心に残りました
そして
秀吉のもとを去り
慟哭する背中で
耐え切れない惜別を表現した岡田君
眼差しや背中
画面にははっきりと映らない姿形で
心を表現することも
とても多かった回でした
インタビューは中谷美紀さんです~
“妻の光、母の光”
↓
http://www1.nhk.or.jp/kanbe/special/special_66.html