“官兵衛殿、官兵衛!”(「軍師官兵衛」第33回“傷だらけの魂”)
昨夜の「軍師官兵衛」
第33回“傷だらけの魂”では
軍議の席での
深く時流を見つめ秀吉に進言する
眼光鋭い官兵衛と
南蛮寺を訪れ
讃美歌に身を委ね
戦いの日々に疲れた心を癒し
瞳の奥に
身分も階級もない一人の人間としての
弱ささえ見せる官兵衛
そして道薫とその子又兵衛の
別れの場を作り
2人を見つめる眼差しは
まるで慈父のように穏やかで
岡田君の瞳は
いく様もの官兵衛の心を
瞳の色、輝きさえ自在に変え
物語ってました
“官兵衛殿、官兵衛!”
このシーンはぐっときました~
再会後の村重は
常に官兵衛を「官兵衛殿」と
心の距離を保ち、おもねるように呼んでいましたが
最後の村重の叫びは
出逢った頃の張りに満ちて
官兵衛もまた自由な心で
戦国を生きようとする村重に心寄せた
若い自分を思い出したような微笑みでした~
それにしても
金の羽織に金の足袋を身に着けた秀吉
官兵衛が顔を曇らすように
これ以上ないと思うほど悪趣味な黄金の茶室
人心を読むのに長け
相手の懐に飛び込んで
自分を心酔する者を
集めてきた秀吉なのに
有岡城幽閉後
軍師としてはやる官兵衛を
諭した秀吉だったのだから
罵詈雑言で斬られようとした
道薫の心を見抜き
あそこで高笑いして場を収めたのは
本来ならば秀吉だったはず
しかし権力はそんな秀吉の目も
一気に曇らせ
イエスマンだけを側近に
それと対照的だったのが
官兵衛の腹心の家臣たち
善助、九郎右衛門、太兵衛の会話でした
かつての篠笛に続き
一生君、今度は琵琶とは渋いです