父のもとへもバレンタイン

オリジナル表示
毎年,夫と娘たちに贈るバレンタインチョコレート~
今年は父にも贈りました~
ラッピングを開けて目に飛び込んでくる
様々な形&味のチョコレートは
見ているだけでウキウキするのじゃないかと~
チョコレートには
小さな女の子の思い出があります
私が小学生の頃
私を姉のように慕ってくれた
弟の友達の妹さんがいました
母親同士の繋がりで伝え聞いてはいましたが
毎日の部活動で忙しかった小学生の私には
自分のことで精一杯
彼女に特別なことをしてあげたわけでもありませんでした
私が中学に進学すると
10月には父の転勤に伴って郡山に転校
そのとき母は私に,彼女に何かプレゼントしていきましょうと言って
一箱のチョコレートの詰め合わせを持って
お別れの挨拶に行きました。
習い事だったのか彼女は丁度お家にいなくて
会えなかったのですが
しばらくして,彼女から手紙が届きました。
プレゼントして貰ったチョコレートを
毎日一個ずつ大切に食べているのだけど
それも今日で終わり
あ~もう最後の一個を食べてしまいました
そんな内容でした
小学生の彼女が
どれを食べようかと
目をきらきらさせている様子が伝わってくる
可愛い手紙
私がどんな返事を書いたのかは憶えていないのですが
ほどなく彼女が白血病に倒れ
ご両親と弟の友達のお兄さんの看病も叶わず
急逝したことを聞きました
彼女のお母様からは
“娘が大きくなったら着せようと取っておいたのですが
もしよかったら,娘の代わりに着てくれますか”と
可憐な小花を刺繍した白いモヘアのカーディガンを
形見に戴きました
今ならば
いくつかの治療法もある白血病でしたが
あの当時は輸血しかなすすべがなかったと
聞きました
綺麗に並べられた箱詰めのチョコレート
今日も誰かの心に幸せを届けているのでしょう