“変身”2012年10月の読み聞かせ
2013年になりましたが~
絵本の森はまだ2012年~~>_<
下書きに入ったままになっていたものをUPします~
2012年10月の読み聞かせは“変身”
“変身”といっても
本当に姿が変わってしまう変身から
言葉遊びのような変身まで
今は直ぐに今ではなくなるのだから
私たちは変っていく真っ只中に
まさに毎日が“変身”しているといってもいいかも~
最初は韓国の絵本“よじはん よじはん”

おかあさんから
“今何時が聞いていて”と言われた女の子

隣の雑貨屋さんに聞きにいきます


当時は家に時計のある家は珍しかったのですね
日本の様子と驚くほど似ているのは
占領統治下にあったから・・・


おじさんから“四時半だよ”と教えられた女の子

お店をでたら~
“にわとり”をみっけ~

時間を忘れないように
女の子は繰返しています~

でもでも~
吸い寄せられるように“にわとり”の傍に~


にわとりの傍には
次に女の子が興味を惹かれるものが描かれてあります~

次からつぎへと追いかけていった女の子が
家に戻ったときには四時半はとっくに過ぎて~
でも~女の子は意気揚々とおかあさんに報告するのです~
“いま よじはん だって”

もう古典中の古典となってしまった
エレサ・ベスコフの“ペレのあたらしいふく”
干支が羊の1月に読み聞かせたことがあります~
自分の洋服が小さくなったペレが
自分の飼っている羊で新しい洋服を作るまでが
温かな色合いのタッチで描かれていきます

自分の手で世話をして
毛を刈り取るペレ

おばあさんに毛をすいてもらう代わりに

ペレはおばあさんの家の草取りをします~

糸を紡ぐのも
布を織るのも
全てペレは労働という対価でしてもらいます
そして,薪を運ぶ仕立て屋さんのお手伝いをして
ペレは素敵な青い洋服を手に入れるのです

原色の溢れる現代の新しい絵本の中にあっては
地味な絵本なので,子どもたちが自分から書棚から取って読むことが
少ない絵本のひとつかもしれません
何でも簡単に欲しい物が手に入る今
こうして羊を育てることから始まって
たくさんの人たちの手を借りながら自分の洋服が出来上がること
そんな時代があったことを
子どもたちと一緒にゆったりと読む時間があっても
良いのではないかと思います

最後の絵本は“おじいちゃんの手”
おじいちゃんが孫のジョーゼフに語りかける形で
物語は進んでいきますき

くつひも結べる
ピアノも弾ける
ジョーゼフ語自慢のおじいちゃんの手

トランプだって見事に切れるおじいちゃんの手
ジョーゼフはひとつひとつおじいちゃんから教えてもらいます

何でもできる
魔法のようなおじいちゃんの手なのに
その手を使う事が許されないことがあったのです
それは勤めていたパン工場で
パン生地をこねることでした

白人の食べるパンを作ることはできず
おじいちゃんの手が許された事は掃除をすることだけでした

おじいちゃんたちは
声を上げ,署名を集め
世界を変えていきます

そして,今では肌の色に関係なく
誰もがパン生地をこねることができるようになりました

何もできなかったジョーゼフの手も
靴紐を上手に結べ
美味しいパンを焼くこともできるようになったのです
