天地明察
“安井算哲殿,御明察”
満天の星の下
高らかに
おおらかに
響きます
ご明察とは
相手の優れた推察を敬って言う表現

時は江戸時代
将軍に囲碁を指南する家に生まれた安井算哲は
江戸会津屋敷に住まいながら
登城のない日は
算術問題の解読に没頭し
夜は屋根の上で星を眺めて過ごしています
会津藩士安藤有益役の渡辺大が
清々しく真っ直ぐな雰囲気を演じて
会津の武士を体現~☆
受験科目が世界史と地理だった私は
日本史を習わなかったので
安井算哲(後の渋川春海)を全く知りませんでした~>_<
やがて会津藩主保科正之の命で
北極星の高度を測り
その土地の緯度を計算するという
“北極出地”の旅に出る算哲
同行する建部役の笹野高史
伊藤役の岸部一徳の
あうんの呼吸のユーモア溢れた演技
求めるものを同じくする同士として
若い算哲への滋味が溢れています~
妻えんには宮崎あおい
飄々として夫を支える役にはぴったり
宮崎あおいは,このような役が多いですね
えんの兄役の和算塾の塾長の佐藤隆太も
えんと算哲を見守る懐の大きな役を
楽しそうに演じています~

現在,囲碁のタイトルともなっている“本因坊”は
算哲の囲碁のライバル道策を生んだ
本因坊家が由来というのも初め知りました~
当時暦を支配していた貴族の画策等に遭いながらも
日本独自の暦を作った算哲を
生き生きと伸びやかに演じる岡田君は
はまり役だったといえます
音楽は久石譲
暦という壮大な宇宙のロマンにぴったり~
当時の算術や天文観測に使った道具を
見ているのも面白いです~
真理は真っ直ぐで柔らかな心に宿るもの~☆
エンドロールで流れたキャストのクレジットに
原作者の冲方丁さんの名前を確かに見たのですが・・・・
何役で出演されていたのでしょうか?
鑑賞日:2012年9月22日