“魂が行き来する道筋を塞いではならない” | XIAHSTAR

“魂が行き来する道筋を塞いではならない”



作家の村上春樹氏の寄稿が
9月28日付の朝日新聞朝刊に掲載されました




ノモンハン戦争を舞台にした
自著の“ねじまき鳥クロニクル”の執筆の後
争いとなった土地を訪れたときの想い

不毛な一辺の土地を争い
そこで死んでいった2万余の兵士たちの
かけがえのない命について語ります


そして自著を含めた日本書物引き揚げという
今回の中国側の行動について



報復行動は我々の問題問題となって、
我々に自身に跳ね返ってくるだろう



と述べ



我々は他国の文化に対し、
たとえどのような事情があろうと
しかるべき敬意を失うことはない
と静かな姿勢を示すことができれば、
それは我々にとって大事な達成となるはずである。




そして




魂が行き来する道筋を塞いではならない
その蜜筋を作るために、
多くの人々が長い歳月をかけ、
血の滲むような努力を重ねてきたのだ。
そしてそれはこれからも、
何があろうと維持し続けなくてはならない大事な道筋なのだ。


と結んでいます。



中国側の書物引き上げという一連の行動が
その書物を記した作家の頭を越えて
政治的に利用されることのないように
あえて作家側から語り
市井の人々が創りつづけている未来の姿を
静かに,力強く示しています