「見つめ合って」
「見つめ合って」
「熱く見つめた」
同じ方向を向いて進もうと決めたのに、俺はいつしか君の方しか見てなかった。
「世界は君だけ」
そんな偏狭な考えが俺を追い詰めたのか。
自由がなくなった。
がんじがらめを作り出したのは俺。
それに気付くのには、大きな代償を払わなければならなかった。
でも、今、迷っている時間はない。
眺めるだけには飽きた。
「何やってるんだよ。こっちに来いよ」
呆れたように誘うように見えた君。
都合のよい考えかも知れない。
いいんだ。
もう終わりだ。
「俺は前を向く」
再び君と同じ夢を見るために。
ここに立つ。





