月の光が部屋の隅まで届いている。
カーテンをわざと開けているのは、その光を遮りたくないからだ。
「月か・・・真逆だな」
友達でもあり、ライバルでもある彼。
僕が太陽ならば、彼は月に例えられる。
僕達はまるで違う。
だからこそ惹かれるのか。
最近、彼のことを考えてばかりいる。
駄目だ。
僕達は友達なんだ。
しかも、同じ志を持つ仲間なんだ。
夢まだ半ばの身に、この感情は危険だ。
だって、僕は知っている。
この感情は、
「恋・・・なんて、だめだ」
でも、もう遅い。
僕は彼を、
「好きなんだ」
言った途端、涙が溢れ、息も出来ないほどの苦しい想いに、僕は何故か笑った。