それが悪いか chapter24 | infection  ~YooSu~

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YooSuが大好き!なじゅんじゅんのブログです。腐の気があるので気をつけて。

「ねえ、何回目?」

 

 

「3回」

 

 

「私も」

 

 

「5回見たって人もいるよ」

 

 

「私達も見そうだよね」

 

 

「ねー」

 

 

映画館の上映を待つ列では、口々にそんな会話が交わされていた。

ハヤトとルイが恋人役として出演した映画は異例のロングランを続けていた。

ただの恋愛映画ではない面白さが口コミで広がり、春ファンのみならず映画ファンの心もがっちり捕らえた。

かくゆうハルハルもすでに6回見ている。

見たいから見ているのだが、ハルハルブログの読者に誘われているせいもある。

ハルハルブログには周りに春ファンが居ない人もたくさんいて、一人で見るよりもハルハルと一緒に見て感動を分かち合いたいと言う人が結構居るからだ。

今日もそんな読者に、

 

 

「付き合って貰えますか?」

 

 

と、まるで告白のように誘われたので出掛けて来た。

ハルハルも最初はネット上で知り合った人と会うのは緊張したが、会う人、会う人、気が合うので、今はとりあえず会ってみることにしている。

 

 

「ハルハルさん、楽しみ~」

 

 

数時間前に落ち合った今日の相手はすっかり打ち解けて話し掛けて来た。

好きなものが一緒って、本当に楽だと思う。

とにかく春の事を話してさえいれば、場がしらけることはない。

しかも皆、普段は話し相手に事欠いているから、何時間でも語り合える。

今やオフ会はハルハルにとっても、無くてはならないものになった。

いつぞやブロ友と一緒に居るときに、職場の人に会ったことかある。

その時は会釈程度の挨拶で別れたが、翌日職場で根掘り葉掘り聞かれた。

友人と呼ぶにはかなり年の離れた相手と一緒だったからだ。

ブロ友の良いところは、年齢が関係ないところだ。

好きなものが一緒ならば、年齢はまったく気にならない。

ハルハルは一回り以上年下の今日の相手を見つめて微笑んだ。

 

 

続く