「見た?」
「もちろん」
「幸せだよね」
「幸せだね」
「こんな日が来るなんてね」
「春を信じていて良かったね」
「正に信じる者は救われるだね」
「うん。私、しずくと友達で良かった。この喜びを分かち合えるんだもん」
「私も真夏が友達で幸せ」
しずくと真夏はふふっと笑いあい、肩をすくめると二人同時に言った。
「私達、春みたいにラブラブ♪」
「こんなことってある?」
「夢、じゃないよね」
ヨンはユンのほっぺたを軽くつねった。
「痛いよ、ヨン」
「夢じゃないね」
「そうだね」
ユンは怒りもせず、にっこりと笑った。
「まさか、あの写真のおかげとか」
「うんうん、あり得るね」
「私達、春ファンに貢献したよね」
「したした。て言うか、自分に貢献したわ」
ユンとヨンはこれ以上ないほど、目尻を下げてにやけると言った。
「私達、春ファンの鏡だわ♪」
「皆、興奮してるなぁ」
ハルハルは凄まじい数のコメントに一つ一つ返信しながら呟いた。
そう言うハルハルも終始上機嫌だ。
春のファンサイトは、どこも活況を呈していた。
ハルハルのブログも、あの話が発表されてから、新規の読者も増えている。
今まで読み専だった読者からも、繁くコメントが入るようになった。
返信は大変だけど、楽しい作業だ。
しかも、それが喜びばかりのコメントなら尚更だ。
情報を収集するのは他のブログに任せて、ハルハルのブログではもっぱら妄想に終始している。
「しかし・・・」
ハルハルは盛り上がりの原因の春の写真を眺めながら言った。
「見たいと思っていたものが見られるなんてね。夢って叶うんだね」
続く