「まさかと思ってびっくりしたわ」
ハルハルの言うように、オフ会に参加した誰もが驚きを持ってユンとヨンを迎え入れた。
春ファンのユンとヨンは、ずっとハルハルのブログを読んでいたらしい。
匿名だからと、ある日コメントを残してからのめり込んだそうだ。
二人の気持ちは良く分かる。
春ファンにとって、ハルハルのブログは唯一自分を偽らないでいい場所だ。
来る人は皆、春ファンだから、何を書き込んでも同調してくれる。
そして何よりハルハルが大歓迎で迎え入れてくれるから、居心地がいい。
何度もやり取りするうちに、会いたくなるのも当然だと思う。
ただ、アイドルがここに来るには、かなりなハードルがあっただろうに、ユンもヨンも、他の春ファンと全く変わらない。
「春ファンにアイドルも何も関係ないもん。ねっ、ヨン」
「うんうん、そうだよ、私達ハルハルのファンだしね。ねっ、ユン」
二人はそう言って、頷いた、
ハルハルは恥ずかしそうに頭を掻いた。
「ねっ、二人は間近で見てるよね。ぶっちゃけどうなの。春って・・・」
「あれは本物だよ。って言っても、そんなに親しく話したことはないの。だからね、機会があったら確認しようと思って」
ユンが前のめりになって、声を落とした。
誰に聞かれる訳でもないが、覚悟の発言なのだろう。
頬に緊張感が漂っている。
「先ずは確実だと思われるハヤトからね」
続く