「今すぐ私のブログ見て!」
しずくが電話にでるやいなや、逼迫した声が訴えた。
「ハルハル?」
「そう、久しぶり。元気?」
「あっ、うん。真夏も居るよ。二人で春を愛する会の支部会開いてたの」
「あら、いいわね。羨ましい。今度私も混ぜてよ」
「ハルハルなら大歓迎よ。いつがいい?」
「そうねえ、やっぱり週末かなって、こんなこと話してる場合じゃないって!早くブログ見て!」
「あっ、ごめん。ブログを見ればいいのね?」
「じゃあ、切るから。見たら電話して」
「ちょっと待って。今、真夏が開いてくれて・・・」
会話から何かを察した真夏が、すかさずハルハルのブログを開いてくれた。
真夏の指先が画面をスクロールする。
と、すぐに指先はピタッと止まり、しずくも真夏も固まった。
二人で食い入るようそれを見つめ、かなりの時間が経ってからしずくも真夏も大きな吐息を吐いた。
しずくは震える手を何とか制御してスマホを握り直した。
「ハルハル・・・これ」
声も震える。
「うん」
「こんなことって・・・」
「だよね」
ハルハルのすべてを理解しているような声に、しずくの口から堪えていたものが嗚咽になって溢れた。
続く