「ずっと一緒だ」
それは合言葉。
目指すものが同じで、求めるものも同じで、お互いを思うのも同じ。
離れるなんて出来るはずがない。
そう、離れないと思っていた。
それなのに、僕は轍に取り残された。
ぬかるんだ場所に足をとられもがいている。
選択が間違っていたとは思わない。
でも、君と堂々と会えなくなってしまった。
僕達の気持ちは一ミリも変わっていないのに。
「言わせておけばいい」
会うと必ずそう言って、抱き締めてくれた。
僕を責めることも、僕に背を向けることもせず、でもほんの少しだけ悲しそうに眉を下げた。
僕らの愛の形を、誰が知っている?
神?
宇宙の深淵?
見えない何かだけが知っている?
いいや、違う。
「愛してるよ、ずっと」
僕らの愛の形は僕らのもの。
僕らが作るもの。
いびつでもいい。
それが僕らの愛ならば。


