君を想って泣いた夜。
気持ちは螺旋階段のように行ったり来たり。
誰かに許可して貰う必要などないのに、気持ちを伝えることは悪だと思っている。
この世では数の原理に負けることの方が多い。
でも、誰が俺の気持ちを数えるんだ。
神か?
それとも、常識を振りかざす輩か?
ははっ
はははっ
笑っちゃうよ。
俺は一体何を怖がっているんだ。
言い訳を探しているのは、君の拒絶が怖いからだ。
君はきっと困った顔をして笑うだけなのに。
俺は知っている。
君は決して俺を貶めたりしない。
それでもこんなに震えるのは、君の気持ちが分からないからだ。
昔はストレートにぶつかっていたのに。
大人になるのは強くなることだと思っていた。
でも、そうじゃない。
大人は知っているだけだ。
立ち直れないほどの衝撃には近付くなと言うことを。
逃げるのは卑怯ではないと言うことを。
また夜が来る。
君を想って涙を流す夜が来る。
苦しい想いを抱えたまま、涙を流す夜が来る。
誰か俺の背中を押して。
この気持ちを伝えるために。
強く、もっと強く。
背中を押して。
