帰ろう 「迷ったな」 長く遠い道程。 地図のない旅だから、迷うことはしょっちゅうだ。 「ひと息入れるか」 そう言う時は、車から降りるのも手だ。 先ばかり見ていないで、振り返ってみれば、 「こんなに走ってきたのか」 見えるものがある。 君の背中を追い掛けて来たけれど、 「俺が後戻りしていたのかも知れない」 君はいつもそこに居て、いつも俺を待っていてくれた。 だから、帰ろう。 「会いに行くよ」 幸せだと言えるあの時に。 君と、 一緒の時の中に。