「あっ、ねえ、こっちだよ」
撮影場所と逆に行こうとする彼の腕を掴んで引き戻すと、間違えてばつが悪いのか彼は俯いた。
腕をそっと離し、間を持たせるために話し掛ける。
「撮影、夜中までだってね。昼寝したの正解かも。僕も一緒に寝れば良かった」
あははと笑おうとして、俯いた彼の顔が仄かに赤く染まっているのに気付いた。
離した腕を再び掴み、引き寄せる。
「大丈夫?顔が赤いよ。まさか熱があるとか。ちょっとごめん」
有無を言わさず、額に手を当てると、彼は腕を振りほどき後ずさった。
「あっ、ごめん。嫌だった?」
慌てて謝ると、彼はハッとして、更に顔を朱に染めて、しどろもどろになった。
「いっ、いやってわけじゃ・・・いっ、いきなり、だから、その、びっくり、そっ、そう、びっくり・・・したんだ・・・うん、そう、びっくり、だから、いやって・・・わけじゃない」
「あっ、そっ、そうか、じゃあ、ちょっと額触らせて。熱があるとやばいから」
「だっ、大丈夫、自分でするから」
僕の手が触れるのを遮るように、彼が額に手を当て、ぎこちなく笑った。
「熱、ないよ」
「ほんとに大丈夫?」
「ばかぁっ!」
心配で彼の顔を覗き込んだ僕の右頬に、彼の平手打ちが飛んだ。
続く・・・・・んだな←
何でー!
何で平手打ちなんかしたの(゚Д゚;)
お願い教えてー(≧▽≦)←喜んでないで考えろよ