ためらいを捨てて | infection  ~YooSu~

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YooSuが大好き!なじゅんじゅんのブログです。腐の気があるので気をつけて。

この温もりには覚えがある。

僕を抱き締める腕の心地良さ。



「会いたかった」



熱い吐息と共に耳朶に注ぎ込まれる言葉に、ぷるりと体を震わせた。

思い出す熱情。

この男のすべてを欲していたのは僕。

今更ながら、離れられないと思い知る。



「僕の方がもっと会いたかった」



顔を見て言うほどには素直になれない。

でも、抱き締められた腕の温もりの中では言える。



「いや、俺の方がもっとだ」



「僕だよ」



二人とも昔から負けず嫌いの性格だった。

お互い譲らないまま、告白を続ける。



「俺は・・・もうこんなだぞ」



「あっ・・・」



身体に押し付けられる熱に、僕の中心も熱を持って答える。



「君もこんなに待っててくれたんだ」



「あっ・・・当たり前・・・だろ」



触れた指先の感触に、言葉が途切れる。

熱い吐息だけが響き合う。

もう我慢しなくていい。

欲していたものはここにある。

目覚めた身体、解放された心。

闇に沈んでいた時間が動き出す。



「愛してる」



その言葉が側にあれば。





Fin.