いつも雨の涙が降る 「また・・・か」 大粒の雨が降りしきる空を見上げ、溜息を吐く。 天上の姫の嬉し涙も、こう毎回だと心が曇る。 満天の星空に、二人の逢瀬を期待していたのに、今回も肩透かしだ。 この同じ空で繋がっている君を想う。 あの頃のように、俺の為に泣いているのではないかと。 どうか、姫よ。 そろそろ涙よりも、笑顔を見せて、この雨を止めて下さい。 「会いたいよ」 君に笑顔を。 七夕の願いは、皆の笑顔。