夜は優しく過ぎて行く | infection  ~YooSu~

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YooSuが大好き!なじゅんじゅんのブログです。腐の気があるので気をつけて。

白い壁。

清潔なシーツ。

浸透していく静寂に身を置いて、ほっと息を吐く。

君に会うのはいつ以来だろう。

うるさい世間の目から逃れるように、ただ静かに身を隠した君。

そんな君から突然の手紙。



『あの部屋で。あの記念日の、あの時間』



「Y」とだけ書かれた署名。

それでも僕にはすぐに分かった。

二人で特別な時間を過ごした部屋は、今もそのままだった。

とっくに誰かのものになっていると思ったのに、君から貰った鍵を差し込むと抵抗もなくドアが開いた。

懐かしい空気。

微かに感じる君の気配。

ここに来て改めて気付く。

僕の心は変わっていない。

ずっとずっと君のことを想っている。



「今でも愛してるんだ・・・」



気持ちを吐露した僕の耳に、カシャンとドアの開く音がした。

肩越しに振り返る僕の瞳に君が映る。



「おかえり」



僕の元へ。

今、君は帰る。