「それで?」
「慌ててトイレに駆け込みました」
「何もしなかったんですね」
「あっ、当たり前です。まだ気持ちも確かめていないのに・・・何も出来ませんよ」
恥ずかしくて、頭を掻いて答えると、占い師はフウッと深い溜め息を吐いた。
「あなたはもう何回ここに来ていますか?」
「えっと、そうですね、十回は優に超えてると思います」
指折り数える俺を見て、更に深い溜め息を吐く。
Jが言いたいことは分かっている。
初めて占ってもらった時から、優柔不断な俺の背中を、根気強く押し続けてくれている。
それなのに、千載一遇のチャンスをみすみす見逃してしまった。
でも、可愛い彼の分身が俺の腕の中で弾けたからと言って、俺にどこまでの行為が許されると言うのだ。
せいぜい、彼の気持ちを慮って、気づかぬふりをしてやるくらいしか出来ないじゃないか。
しかも、俺の方の分身が危機に貧していたのに、そのままベッドにいることなど出来ない。
早々に逃げ出して、彼の柔らかい身体を思いながら、一人むなしく果てるしかなかった。
「気持ちを伝えるか、思いきって状況に流されるか、どっちかにして下さい。じゃないと・・・」
Jはそこで言葉を切って、押し黙った。
「じゃないと、何ですか?」
「世界が滅亡します」
「はっ?滅亡って、冗談ですよね」
あははと笑った俺を、Jは真顔でにらみ返した。
To be continued.....
ええっΣ(・ω・ノ)ノ!
いかん(=`(∞)´=)
すぐに亀と桃を合体させろーヽ(`Д´)ノ←存続のため