「俺、ダイエットを始めたらすぐに落ちるだろうと思ってた。でも、でも、ちっとも落ちないんだよ。それに・・・」
ジェジュンは一旦言葉を切ると、すんっと鼻を鳴らして再び涙声で話しだす。
「本当は1kgじゃないんだ。確かに最初は1kgだったのに、日に日に増えて今じゃ3kgも増えちゃったんだ。食事も気を付けて、筋トレもしてるのに・・・。ねっ、ユノ、呆れただろう。自己管理も出来ないなんてユノの恋人失格だよね。ユノはそんなにかっこいいのに、俺は・・・俺は・・・うわーん」
声を上げて、子供のように泣き出したジェジュンは、俺にはただただ可愛い生き物にしか見えない。
俺はジェジュンが言うほどの人だと思ったことはない。
ジェジュンはいつも俺を立ててくれるが、ジェジュンだって俺からしたら高嶺の花だったんだ。
そんなジェジュンが、俺の為にダイエットに勤しんでいたなんて。
俺は泣きじゃくるジェジュンをそっと大切に抱き締めた。
「ジェジュンはジェジュンだ。俺はジェジュンが10kg太ったって構わないよ」
「うっ、うそ・・・」
「本当だよ。俺が悪いんだな。ジェジュンにそんな細かいこと気にさせて。ジェジュンが1kgくらいの差に気付かないくらい愛していれば良かったんだ。俺がここんとこ相手にしてなかったからだろ。俺、すぐにジェジュンの優しさに甘えてしまうんだ。毎日気持ちを伝えなくても分かってくれる、ジェジュンは俺のこと愛してるんだからって」
「ユノ・・・」
「ごめんな。俺はジェジュンが居る毎日をなおざりにしすぎてた。もっとちゃんとジェジュンを大事にしなければいけないのに。だって、奇跡なんだから」
「奇跡?」
「そうだ。ジェジュンと出会った瞬間から、いいや、ジェジュンが生まれた瞬間から奇跡が始まっている。奇跡的に同じ年代で生まれて、奇跡のように出会い、奇跡のように愛し合った。それはその時一回だけの奇跡じゃなくて、ジェジュンと居る毎日毎日が奇跡なんだ。俺はジェジュンが一緒に居てくれる奇跡にもっと感謝しなければいけなかった。そう、こうやって」
俺は腕の中のジェジュンの額にそっとキスをして言った。
「ジェジュン、愛してるよ」
「ユノ」
「ジェジュン、これからも俺の側に居てくれる?」
「ユノ・・・そんなの当たり前・・・」
「頼むよ、うんって言って」
「はい。ずっとずっと側に居ます。だって、俺、ユノ、愛してる!」
ジェジュンはそう叫ぶと、俺の首に手を回し、唇にキスの雨を降らせた。
ジェジュン、俺にとって君との毎日は幸せの連続だ。
些細な出来事も、俺に愛を教えてくれる。
君と居ると毎日がアイラブユーの連続だよ。
「ねえねえ、ユチョン。ジェジュンね、ダイエットで、3kg太ったんだって」
「へえ、でもあれだけ筋トレすればね。ダイエットしても余計筋肉がついて重くなるんじゃないの。なっ、チャンミン」
「ですね。脂肪減らして、筋肉つけて、ムキムキジェジュンの出来上がり~」
三人は顔を合わせてあははと盛大に笑った。
Fin.
皆様。
「毎日がアイラブユー」完結でございますm(__)m
これは正月にずっと料理をしていた時に、一話目を思いつき、いつものごとく「ええい、ままよ」と話の全貌も見えないままに上げてしまいました。
でも、書いてるうちに、やはりちゃんと二人が話しだしてくれました。
ちょっと時間が掛かりましたが、無事に表でも完結出来てほっとしています。
毎日同じようなことばかりと思っていても、その当たり前が実はとっても大切で、かけがえのないものだということに、なかなか気付きません。
でも、ちょっと目線を変えてみると、毎日が愛してると叫びたくなるほどの奇跡に思えて来ます。
料理を毎日出来ること。
美味しいと思えること。
そして太ったと嘆きながら、また食べてしまうことさえ、愛おしい毎日です。
それを分かち合う人が居たら、恥ずかしがらずに言って下さい。
毎日毎日「アイラブユー」と。
皆、愛してるよ(^∇^)
読んでくれてありがとう!
じゅんじゅん