あれ?
僕、寝ちゃったんだ。
リビングの片隅、クッションを枕に横になった僕に毛布が掛けてある。
周りを見回すと、ユノとジェジュンはソファーでお互いの頭を支えあって眠っている。
二人にもやっぱり毛布が掛けてある。
チャンミンとユチョンは・・・・・居ない。
部屋に戻ったのかな?
今日はハロウィン。
皆でばか騒ぎして楽しんだ。
ほんの少しだけお酒を口にして眠ってしまったみたいだ。
仄かな間接照明だけが部屋を照らしている。
カーテンの向こうに誰かの影が見える。
僕は立ち上がって窓辺に寄った。
やっぱり、ユチョン。
こんなに寒いのに外に出るのはユチョンくらいだ。
ガラス戸を引き開けて、さっとベランダに出る。
一瞬で体を震わせる冷気が部屋に流れ込むのを防ぐために、それでも音を立てないようにガラス戸を引いた。
「ジュンス、起きたの?」
「うん。冷えたね」
上に何も羽織らずに出てきた僕は両腕を手で擦りながら、ユチョンの横に並ぶ。
空には真珠を散りばめたような星。
「綺麗だね・・・」
白い息が夜空に溶けて行く。
僕の肩に暖かいものが掛かる。
ユチョンが着ていた上着を脱いで、僕に着せかけてくれた。
「いいよ、ユチョン。ユチョンが風邪ひくよ」
「いいから。俺、寒さには強いから」
肩から上着を取ろうとした手をやんわりと握りしめられる。
ユチョンが触れたところだけが、まったく別のもののように熱くなる。
思わず見つめたユチョンの瞳。
その穏やかな眼差しに囚われて、視線を外せない。
「ジュンス、着ときなよ」
ふわりとユチョンが笑う。
「・・・うん。ありがとう、ユチョン」
見つめていた事に気付いて、気恥かしくなってあわてて視線を逸らすと、ユチョンがそっと手を離した。
冷たい夜風が手を覆う。
それでも、ユチョンが触れた部分だけはまだ暖かい。
どうしよう、気付かれたかな?
僕の中に芽生えたユチョンへの恋心。
普通に接しているつもりでも、こんなふうにふいに触れられると戸惑ってしまう。
「ジュンス、チョコレート食べる?」
ユチョンがズボンのポケットからチョコレートを取り出してかざしてみせる。
「うん!」
「今日はハロウィンだよ?」
ユチョンが何を言いたいのかすぐに分かった。
「ユチョン!トリック・オア・トリート!」
ハロウィンで子供たちが、おばけみたいに仮装して家を回る時に「トリック・オア・トリート!」とお菓子をねだる。
「あげるから、目をつぶって」
「こう?」
素直に目を閉じる。
と、唇に温かいものが触れる。
ユチョンの手?
違う!
ユチョンの唇!
僕、ユチョンにキスされてる!
驚いて目を開けた僕からそっと唇を離すユチョン。
「なっ!なんで!なんで、ユチョン!チョ、チョコレートって!」
「嫌?」
まくし立てる僕の頬にそっと手をかけて、ユチョンが囁く。
ぐっと息を飲む僕。
「だっ、だって・・・僕・・・男だよ。それにユチョンだって、ハロウィンの悪戯なんでしょう?」
「ジュンス、嫌?俺とキスするの?」
僕の質問には答えないで、じっと僕の瞳を覗きこむユチョン。
「それは・・・その・・・」
「ジュンス、俺はキスしたい。悪戯じゃないよ。君にキスしたい」
「ユチョン・・・」
「ジュンス、君が好きだ」
これは悪戯?
ハロウィンの夜が気まぐれに起こした悪戯?
「嫌・・・じゃない」
ユチョンの顔がほころぶ。
ユチョンが僕を引き寄せ、抱きしめると、
「好きだよ、ジュンス」
そう言って唇に触れた。
触れたところが熱くなる。
ユチョンが触れている唇だけが僕のすべてみたいだ。
何度も何度も優しいキスが降ってくる。
何度目か分からないキスをした後、名残惜しそうに唇が離れた。
全身から力の抜けた僕を支えながら、ユチョンがチョコレートを頬張る。
「ジュンス、チョコレートだよ」
口うつしにチョコレートを与えられる。
甘い香りが口の中に一気に広がる。
「んっ・・・甘い」
「俺とどっちが甘い?」
ユチョンが悪戯っ子の目で聞いてくる。
悔しいけど・・・、
「ユチョンだよ」
「じゃあ、もう一回あげる」
もう一度、ユチョンの甘いキス。
「ジュンス、ずっと好きだった」
僕を腕の中に閉じ込めたまま、ユチョンが囁く。
「ぼっ・・・僕も・・・」
恥ずかしくて、目を逸らした僕の頬を捕えると、
「ジュンス。Trick or treat!」
えっ?と、目を上げた僕の口の中にチョコレートを押し込まれる。
間を置かずに、ユチョンの舌がチョコレートを追って僕の口の中に入ってきた。
チョコレートの甘さと、ユチョンの熱さ。
とろけるような感触にぎゅっと目をつぶる。
僕の口の中のチョコレートを絡め取ると、ユチョンは唇を離した。
舌で自分の唇の周りを舐めまわしている。
僕が見ていると、今度は僕の唇の周りを舐め始める。
「ふっ・・・やっ、ユチョン」
「ジュンス、チョコレートが付いてるよ。俺にお菓子を頂戴」
「んっ、やっ、今チョコレートあげたでしょ」
ユチョンが耳元に唇を寄せて囁いた。
「ジュンスより甘いお菓子はないよ」
その言葉とユチョンの声がくすぐったくて肩をすくめる僕に追い打ちをかける。
「今度はもっと甘いジュンスをもらうね」
僕の好きな人はハロウィンのおばけよりも危険???
Fin.
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皆様。
じゅんじゅんでございますm(..)m
やってしまいましたo(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o~♪
表上げ!
こんな話を表で上げるのは初めてではないでしょうか?
かなーり悩みましたが、ぎりぎり表でオッケーではないかと。
これ以上書くと、完璧OUT!
さあ、続きが読みたいあなた!
まあ、こんな感じで書いているというのが分かっていいかなと思って。
いやー、裏に逃げられないのってプレッシャーですね(*´Д`)=з
途中何度、裏に行こうと思ったことか。
というパク"エロ菌"ユチョンの泣き声を聞きつつ、可愛く仕上げてみました(^∇^)
皆様!
またね~(^-^)ノ~~←さっさと逃げる
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