Nのためには2014年にTBSで放送されていた、湊かなえさん原作の小説をドラマ化したものになります。
2話まで視聴しました。
その当時、なんとなく視聴していた記憶があるのですが、はっきりと覚えてなくて、当時の私にはあまり響かなかったのだとおもいます。
最初の舞台は2004年高級タワマンの一室で資産家夫婦が殺害されます。
その事件現場にはすべてイニシャルにNが入った人物4人が居合わせます。
その中の一人の西崎真人(小出恵介)が、自分と不倫関係にあった資産家の妻が、その関係を問いただしていた夫に刺されたのをみたので、それに逆上して自分が殺したと自供し、懲役10年の刑を言い渡され、服役します。その後西崎は刑期満了の2014年に出所します。
青景島の交番勤務の元警察官だった高野は、その場に居合わせた4人の内の2人と面識があり、この2人が当事その島で起こった事件に疑いが掛けられたい事や、この殺人事件に矛盾する点を感じて、独自に捜査を続けていました。そして、この事件の謎に迫っていきます。
舞台はうって変わって、高野と面識があったNをもつイニシャルの2人の回想シーンに遡ります。
主人公の杉下希美(榮倉奈々)は瀬戸内海に浮かぶ青景島という小島に住む女子高生
父と母と弟の4人家族です。
父の杉下晋(光石研)は建設業を営んでおり、会社の業績は順調で、島には似つかわしくない白亜の豪邸を建て、お金になに不自由のない生活を送っていました。
母の杉下早苗(山本未来)はお嬢様育ちで、家事もこなせず、ブランドものを買いあさり、浪費癖が激しいですが、それでも家族円満に暮らしてきました。
夏祭りの日に島へ若い女性がその邸宅に入ってきます。すると突然父が希美の前て、豹変した態度になり、でこの様に言い放ちます。「今までこの生活に耐えてきた。これまで父の務めを果たしてきた。養子としてこの家に入り、傾いていた会社を立て直した。でも労働と責任だけの生活にもうこれ以上耐えられない。でもこれからは自由に生きさせてもらう。愛人を連れてきたので、これからは2人で暮らす。不要なものは捨てる。借家を用意してあるし、生活費として月10万を振り込む。これからも父として最低限の責任を果たすから、この家を出て行ってくれ! 今日から自分は好きに生きるから、お前たちも好きに生きろ!」
そして、家族に有無を言わせず、一方的に追い出してしまいます。
離婚ではなく、別居なんですね。離婚を迫っても、応じてくれない事をわかっての行動でしょうか。妻に問題があるにせよ、娘と息子には何の罪もありません。どうしたらこんな仕打ちができるのか到底理解できません。
その日を境に希美の生活はシンデレラの魔法が溶けたかのように天国から地獄へ一変します。10万の生活費があれば暮らしていけたのですが、母の早苗の浪費癖が治らずに振り込まれた生活費を使い込んでしまいます。
その日の食べるものがなくなった希美は、父の家にお金を貸してほしいと頼みに行きますが、愛人から土下座したら食事を恵むと言われ、屈辱に耐えて土下座します。
演出にしては少しやりすぎですが、ちょっと家なき子を思い出してしまいました。
希美はこの生活が嫌になり、親元を離れて大学に進学して自立して生きる道を模索します。
同級生の成瀬慎二もその希美の姿勢を応援します。
しっかりもので、そういう部分は良いですね。
言い方を変えれば、自立しなければ生きていけないとも言えます。
交番の駐在所に勤務する高野は、希美や成瀬の事を気にかけて声を掛けます。
希美は母が家に帰りたいと毎日泣いている姿をみて、元住んでいた父の自宅に火をつけようと試みますが、成瀬に止められます。
成瀬のこんな事をして何になる?との問いかけに、希美はあの家さえなくなれば自分も母も楽になれると返します。成瀬は希美が犯罪者になる事はない。自分がやると言い、家に近付こうとしますが、今度は希美が止めます。成瀬は困った事があったら自分が助ける、卒業したら一緒に島を出ようと希美を思いやった言葉を掛けます。こうして希美の放火は未遂に終わります。友達以上、恋人未満の関係ですが、成瀬の方が希美に惹かれている感があります。
成瀬の父の店は閉店に追い込まれます。そしてその店は譲り渡す事になり、成瀬の父と母は島を離れて暮らす様です。
成瀬は希美にこう言っていました。大事なものを燃やしてしまえば取られないからな。
衝動的に起こした犯行なのでしょうか。店に火を放ち、父は家に取り残されますが、高野夏美(?)に救助されて病院へ運ばれます。火の回る中で夏美はなおも家屋に人を救い出そうと家に留まります。
私にはいかなる事情があろうとも、到底住んでいた家に火をつけようとする心理は理解できません。
自分の父まで巻き込んで。
苦しい気持ちは理解するのですが、実際に行動を起こす事はちょっとありえません。
案の定、真っ先に成瀬が疑われますが、希美が成瀬は奨学金の事で相談に乗ってもらっていたと偽のアリバイ証言をして、成瀬を助けます。
その後、携帯でお互いの顔が確認できる少し離れた距離で会話します。
希美の方から、放火事件の犯人として慎二は疑われている。私の所にも警察が尋ねてきているので、今後は会わない方がいいと促してそのようにします。
舞台は再び2014年に戻ります。
高野は殺人事件で自供して罪を被り、刑期を終えた西崎真人と面会します。
次に事件現場に居合わせた安藤望とも面会します。
ふたりは一様に西崎が不倫のもつれで西崎が夫を殺害した事とその場には偶然居合わせた事を話してブレません。
最後に希美が社会人になっていて、共同経営(?)で設立した建築事務所で働いていましたが、辞めるシーンがありました。何か目的があるのでしょうか。
こういうミステリーっぽい作品は好きなのですが、白夜行をみてしまった後ですと、やはりそのドラマの影響を色濃く受けた作品であると感じてしまいます。
同じではなくても、インスパイアはされているとおもいます。
ただ、2話をみた限りですと、白夜行には到底及ばない心理描写と感情移入度の違いを感じました。但し、個人の感想なので、人の見方によっては違うとおもいますが。
白夜行で笹崎を演じていた武田鉄矢さんとこのドラマで高野を演じている三浦友和さん。
まったくタイプは違いますが、事件に疑いを持ち、真犯人を追い続ける姿勢は同じものです。 高野の方はあまり感情を表に出さないタイプです。リアルにそういう人も多いですし、静の演技なのでしょうか。私にはその辺はわかりませんが、逆に笹崎は感情をあらわに出す動の演技にみえました。
このドラマのタイトルでもあり、最大の謎でもあるNのためにとは誰なのでしょうか?
ここまでみる限り、どうみても杉下希美のためにという様にしかみえません。
彼女を愛する3人が希美を庇って罪を被る。
そして白夜行と同じ様に、彼女を日の当たる場所に居させるために、嘘に嘘を重ねていくのでしょうか?
...などと早とちりしてはダメですね。3話以降も注視していきたいとおもいます。