糠喜び | Flog

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Frogの研究者の息抜きblog

--- since 01-06-07 ---

ちょっと専門家以外は、分らないネタを。

生物学的には、とても面白い、と或るmutantなんですが、
Dr.フリーターの専門外で、それに費やすお金の出所を
サポート出来るグラントもないので、ぜのぱすが、暇を見て、
ちょっとずつ細々と遺伝子のマッピングをしていたんですが、
最近は、他の仕事が忙しくて、放ったらかしになっていました。
それが、数ヶ月前のこと、元々、このmutantで一時期コラボしていた
ことのある某JYから、最近開発した新しいmapping法の汎用性を試したいので、
件のmutantで、コラボしよう、と提案がありました。
ぜのぱす的には、渡りに船、で、早速サンプルを調整して送ったのでした。

そんなこと、スッカリ忘れていたんですが、
今日になって、若しかして、この遺伝子ちゃうん?
と候補が上がって来ました。

ほぉ・・。

方法の詳細に関しては、サッパリ訳が判りませんが、mutantとwtで、
RNA-Seqをして、その比較をするだけなんです(笑)、
が、その解析法がキモなんでしょう、要は、バイオ・インフォマティシャン
の独壇場な訳です、で、そのコラボ先に専門家が居て、
今迄、解析を行なっていた訳です。

どれどれ、どんな遺伝子かな?

バイオ・インフォマティシャンからの情報って、一概に、unfriendlyで、
最初は、何が何だか分かりませんでしたが、漸く意味が分って、
mutationsの種類を見たら、4ヶ所にアミノ酸変異を伴う遺伝子の変異があって、
そのうちのひとつは、nonsense mutationだと云うので、
ぉおお、コレは、本物か?

次に、遺伝子を見たら、ガッカリ。

所謂、ハウス・キーピングです。コレは、解析が厄介だわぁ、
と云うのが先ず最初の感想。

ま、と気を取り直して、mutationの場所をひとつずつ確認して見ると、
何と!これは、究極のjokeか?Nonsense mutationが入っている場所って、
本来のstop codonのひとつ前の位置!、って云うことは、アミノ酸が一個少ないだけ、
・・って、恐らく、これは、無関係(笑)。更に、報告されているcDNAsと比較すると、
をぃをぃ、これって、只のpolymorphismじゃん。アミノ酸が一個少ないバージョンは、
普通に存在している。

他のmissense mutationsの場所を調べる為に、他の生物種と比較すると、
他の生物種では、変異と同じアミノ酸を持っているモノもあり、
どの変異も、タンパクの活性に影響はない可能性大、と云う、ぜのぱすの結論。

って、云うか、バイオ・インフォマティシャン、此の位のこと、直ぐに気付けよ。
ったく・・・・。

結局、失敗だったのか??