雪腐病 | Flog

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Frogの研究者の息抜きblog

--- since 01-06-07 ---

雪腐病【ゆきぐされびょう】を引き起こす雪腐病菌は、卵菌類から子嚢菌類、担子菌類を含む糸状菌の総称だそうです。雪の下で、強かに生きて居る訳で、寒さには強い(笑)。

80年ほど前に、北海道の石狩平野で発見された「イシカリガマノホタケ」(Typhula ishikariensis)と云う生物は、そんな菌類のひとつですが、キノコとは云っても、流石、病原菌、感染した植物はコンなことに。

で、この(寒さに強い)キノコから見付かった不凍タンパク(細胞が凍らないようにする特殊なタンパク質)の立体構造が決定されました。

要は、これまで知られている魚類や野菜などの不凍タンパク質とは大きく異なり、その構造中の表面に多くの水分子を取り込めるようになっていて、この水分子が外の氷と結合することで、不凍タンパクと氷が強固に結合することが可能となっている。温度の低下によって細胞内に氷が出来始めると直ぐに不凍タンパクに結合され氷の成長が妨げられる、と云う訳。また、氷の結晶のあらゆる面に吸着し、氷の結晶の成長を強力に抑制し、魚類の不凍タンパク質の約5倍の不凍能力があるとか。

色々、応用が出来そうですね。

原著は、コチラ

日本語の記事(の一例は)コチラ、って云うか、それを要約しただけです(笑)。

Tue, May 29