Veronica
のセミナーがありました。
ヒトの眼の遺伝疾患の原因遺伝子が幾つか同定されており、代表的なものがPax6、Otx2などの転写因子。此れ等のタンパク質に変異が生じて転写制御に
異常を来たし、眼の発生が上手く行かず疾患に至る、と云うのは、まぁ、分かり易い。しかし、ヒトの遺伝疾患の多くが、実は、劣性ではなく、染色体の片方に
異常があれば生じる優性変異であり、且つ、変異が起きているのがタンパク質をコードする部分ではなく、遺伝子の発現制御に関わる遺伝子上の転写制御領域
(所謂、エンハンサー配列)に起きる変異に依ることが彼女らによって明らかにされて来た。此れ等のエンハンサーは数百Kbから数Mb離れた場所にあり、場
合に依っては、他の遺伝子の内部にあるので、通常の方法では見付けられないので、これ迄、分からなかった訳だが、徐々に、そう云う事例が蓄積して来たとこ
ろ、と云うのが概要。
更に、メンデルの法則に従わない遺伝疾患、つまり、遺伝病の原因遺伝子に変異があるのに、疾患になったりならなかったり、例えば、右眼は異常なのに左眼は
正常である場合がある、と云うのが知られているが、これの原因がどうやらHSP90に依る、と云うのが、ちょっと目新しかった。どうもHSP90が
bufferの役目をして、或る程度、変異がsuppressされているらしい。どういう分子機構に依るのかは、良く分からないが、これからの課題なのだ
ろう。
次々と色んな遺伝子について、バックグランドの説明なしにポンポン話が飛ぶので、恐らく、聴衆の多くは、付いて来れなかっただろうと思う、と云う意味では、余り良いプレゼンテーションではなかったが、個人的には面白かった。
今日の
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