三連休は、高校野球にどっぷり浸かりました。というのも、日曜日に、たまたま常総学院と水戸商業が同日に水戸市民球場で試合があったため、久しぶりに目の肥える野球を見させてもらいました。


印象ですが、今年も常総学院の選手層の厚さが特に目立ちました。見た感じ、打てなさそうな好投手が3人いました。なおかつ畳み掛けるようなバッター陣、びっくりです。


その前日、テレビでは、高校野球大好き芸人を集めたアメトークの高校野球特集。
…久しぶり、野球で目頭が熱くなりました。


最初の特集は、昨年の中京大中京のエースで高校日本代表にも選ばれた上野くんと、オコエ選手と同学年の関東一高の捕手鈴木くんとの闘い。

彼らは、中学では同じチームでバッテリー、お互いが野球の名門校の門を叩き、次に対戦するときは甲子園でと、硬く誓うほどの親友でした。

そんな彼らが直接対決し、しかも、0対0で迎えた7回裏ツーアウト1.3塁での打席は球史に残りました。
ファウルファウルで12球粘り、結果は、空振り三振。途中2人はなぜか笑顔に。本気の死闘を繰り広げる中でのお互いを認め合う表情、結果三振に取られたのに、バッターボックスから満面の笑みで戻る鈴木くんからは、ほんとうに尊敬し努力しあった互いの存在をひしひしと感じとることができました。


最後の特集は、花巻東高校伝統の「最後のノック」。こちらも有力校だけに、三年生で能力の高い選手でも、例えば他チームだったらエースや4番を打たせられる選手がごろごろいます。

そんな中でベンチ入りを外れた選手が、夏の甲子園予選前に、監督と父兄ににひとことお礼と気持ちを伝えて早めの引退ノックを受ける習慣があります。

今回は、ひとりの選手に目が釘付けになりました。その彼は、常にベンチ入りするレギュラー。夏の大会直前に怪我をし、このままでは自分の分チーム力が落ちると判断、自らベンチ外を申し出ました。

そんな彼が受けた最後のノック。
このとき初めて彼のお父さんは、自分の息子がベンチ外だと知りました。

感動したのは、彼からでてくる感情、そして熱いメッセージ。
ほんとは辞退したことを後悔している、けど、選ばれたみんなは、裏方や周りの支えがあって野球ができることを忘れないで戦って欲しい、父さんありがとう、監督お世話になりました…。

このときのお父さん、胸がしめつけられるように涙していました。

このときの監督、ノックバットを持つ手にぎゅっと力が入り、口を真一文字に結んで、何かを強く我慢している表情でした。



…僕も30年間1日も忘れることのないくらいの野球人生を歩んできました。
3歳から野球を始めた息子は小学校6年生。最初は抜きん出て上手でしたが、体と心が思うように成長せず、こんなに父子ともに悔しい思いをする学年になるとは夢にも思っていませんでした。

そうした状況で考える野球人生の未来。
楽な学校、弱い学校に行けば、中心選手になれるし、エースにもなれると思うし公式試合にもたくさん出れます。

かたや、名門校、もしくは強豪校に行けば待ち受ける選手層の厚みと達成感、失望感。

散々努力した子が試合にも出れず野球人生を終えるとしたら、悲しいはずだし、そんな不公平が簡単に起こる厳しい世界。

今のところ、息子は高いレベルでの野球人生を望み、それを応援してあげたいと思っています。親のおしつけにならないよう、細心の注意を払って、本人の望み、本人の挫折、本人のやる気をそばで感じとってやりたいです。

泥にまみれる覚悟はとっくの昔に判断していると思うから、できれば、彼の努力が身を結び、満面の笑みで野球人生最後の日が迎えられるよう、サポートしてやりたいです。大きい声では言えませんが、最後の最後に契約金1億円を手にし、僕に預ける息子の表情、息子でかした預かっておくよと言って、返す返すて言って、絶対に返さない僕のいじわるをずっとイメージしているのです笑。