先日の『美の巨人たち』より。
今回の1枚は、
私の大好きなゴッホの作品でした。
昔骨董屋で見つけて購入した、
ミニチュア版『オーヴェールの教会』
今回は、ちょうど、
その絵について取り上げていました。
下半分を隠してみると、
夜の絵。
上半分を隠してみると、
昼間の絵になっています。
空の濃い青と地面の黄色、
この2色は補色になっていて、
教会を際立たせる役割をしています。

ゴーギャンとの共同生活の夢破れ、
アルルから戻り、
精神を病んでいたゴッホ。
牧師であった父との過去の確執、
教会を見つめながら、
そこに「死」と「父」を見ていたのかもしれない、
浮き上がるように描かれたゴッホのこの絵を見ると、
そう感じました。
この絵を完成させた1ヶ月後に、
ゴッホは自らの命を絶ちます。
牧師になりたくてなれなかったゴッホの、
燃えるように生きた画家としての一生は、
百年以上経った今でも、
こうして私たちの胸を打ちます。
ゴッホの絵の持つエネルギーは、
本当にすごいです。
