この夏は、ずーっと、考えていました。
『どうすれば、甲子園へ行けるか?』
きっかけは、ヒロミチの少年団の監督が、
僕の野球人生の中で、きっと、テレビで見る
のも含めて、最もうまいノックをする方なのに、
そんな方が、常総学院のコーチ時代、甲子園で、
ノックのやり方でものすごく、木内さんに叱られた
というエピソードを披露してくれたことからでした。
どんだけ、レベルが違うのか?
たとえば、キャッチャーフライって、打つの難しい
ですよね?
監督が言うには、「ボールをあげた場所にダイヤモンド
を作っているんです。」
つまり、右手でボールをトスする場所、これが、
体より遠ければ1塁方向、近ければ3塁方向へ打ち上げられ、
遠くて、後ろ向きに投げれば、ファーストやキャッチャーの右方向
に、近くて前向きにトスすれば、サード後方のフライになります。
たとえば、ノックで相手を心理的にビビられせるために、
監督は、ノックでスタンドインができます。つまり、簡単に
フェンスオーバーできる、それも170cmそこそこです。
ノックだけじゃありません。木内監督仕込みの采配は、
すべてが「最短で勝ちにつながること」を意識させます。
走れるところは走る。
バレテるところは動かない。
スクイズに警戒し、警戒させる。
試合を壊しそうな投手、野手はことごとく変える、
つまり誰とも心中しない。
話を戻します。
甲子園へ行くためのチーム作りは、
複数ピッチャーを育て、
場面により自分の長所を活かせ、
コンディションによって選手が入れ替われる
チームです。
エースで4番と心中しない。
木内さんは、入学を迷う生徒にこういうそうです。
「(どんなに能力がある子でも)、勝手な野球を
したい人は、入学しなくて結構です。」
何が言いたいか。
甲子園に行くには、
甲子園で勝つ、もしくは全国制覇
という目標、つまり到達したいと思う目標の
さらに上の目標を常に伺うチームにならないと
だめだということです。夢を叶えられる人が共通に
持つ理解だと思います。
また、采配によって、甲子園、つまり勝ちに近づく
方法があることもはっきりと見えてきました。
結論は簡単。相手を
やりこめる
だけです。
遠慮も、手抜きも厳禁。徹底して勝ちにこだわる。
勝負にこだわれない人は、後で人生も苦労します。
もうひとつ。采配のここかしこに、
試し
があります。この場面でこいつを使ってみたら?
この場面でこのサインを出してみたら?
この試合をこういう意図でやってみたら?
ボーーーッとしてたら、何にも変わりません。
自ら刺激を作り出す。経営も一緒だと思います。
結局のところ、木内マジックとは?
「今までの洞察力」
だそうです。
相手、自分、環境、それらの現状をインプットして、
とたんに采配という武器でアウトプット。
ここでいう采配とは、サインだけじゃなくて、
試合前の雰囲気作りなど、広義の采配です。
うちのヒロミチ。
昨日は、台風だったため練習は中止になりました。
少しの晴れ間に、グランドで僕がバッター、ヒロが
ピッチャーとなり、何十球か投げさせました。
左ちょっとサイドから、ストライクがばんばん入ります。
木内さんいわく、
「球は心で投げるもの、「あそこに行ってくれ」
という気持ちのフォローが大事なの」
バッティングセンター。ヒロがいうまま、やらせてたら、
3000円以上使ってました。
バッティングのときの一番の技術的なアドバイスは、
もっと振り切れ、もっと大きく、
もっと強く、もっと遠くに
低学年にはこれだけでいいと思います。
最近は、大好きなイチローのフォームも見せないようにしています。
体が流れちゃうから。あのうち方は、後で覚えればいいんです。
なんか、甲子園に行けそうな気がしてきました。
参考文献
木内語録 子供の力はこうして伸ばす!
Number785号 覇者たちの夏。