昨日は、商工会で、会員の方々の確定申告を
終日お手伝いしました。一生懸命手を休めず仕事を
していたら、手書きの確定申告書を一日で20人分以上
作成していました。
われながら、頑張ったと思います。
その後は、一緒に仕事をした先輩税理士先生と
毎年約束している、年に一度の意見交換会、つまり飲み会へ。
会計事務所の経営や、最近の税務動向、税理士会のことや
互いの家族のことについてゆっくり話すいい機会なんです。
場所は、水戸市宮町にある、昭和の香りが色濃く残っている
”かにや”。

コの型の古いテーブルカウンタ、動線の整っていない厨房、
30年以上前のストーブ、はだか電球の明かり、やかんで注いでくれる
熱燗、客席に寛いでいる人生の大先輩、お客を見送るときに、
必ず仕事の手を休め、「ありがとうございました」とお礼をいう
とても律儀な店主、その全てが残し続けたい”昭和”です。
おかみさんとその息子さんでやってらっしゃる、とてもとても粋な
お店で、昨日は珍しく熱燗と新鮮な白子、焼きタラバに舌鼓。
80代近いおかみさんが背筋をはって、前掛けをしめ、一生懸命
働く姿を見ていると、魚の行商をしていた母方の祖母や、宇都宮で
食堂を経営してた父方の祖母(故・おばあちゃん子だったんです)
を思い出し、味わい深いお酒が心に沁みてきます。
お店はカウンター席しかないので、すぐ隣の方と仲良くなってしまいます。
昨日お話したグループの方は、報道関係でお勤めの方々。
たぶんカメラマンだと思う隣の方が、
「記事は、上司に書き換えられてしまうけど、カメラは、事実を
ありのままに伝えることできるんですよ。
だから、人の表情を撮るときにも、その人の本当の感情が
現れた一瞬こそが、真実なんです」
と、とても本質的なおことば。
最後に名刺をくださいと言われ、渡しながら、やっぱり
デジタル一眼レフカメラの前から狙っているあれを買おうと
心に決めた夜なのでした。