人情。 | さて、今日は何を描こう?

人情。

先日ドリフのコントを久々にTVで見ました。

子供の頃は本当に大好きで、土曜の夜8時には本当にTVの前に集合させられていたわけですが、

いかりやさんが亡くなる頃にはあまりドリフのコントがTVであっても特に見ようって気持ちがおこらなくなっていました。


でも久々に見ると、

懐かしさとくだらなさで文字通り大爆発している自分がいました。


《くだらなくて最高なコント》

ってコレの事なのかな?って、槇原敬之さんの歌詞を思い出したりもしたんですが、

ずっと見ていく中で少しウルッとする場面がありました。

それは八百屋のコント。

国産の松茸を金持ちの客に10万円で売る店主。

その松茸を買ってくれたお客さんにはオマケにメロンをプレゼント。

そんな光景を横目に見ながら店先に佇む男性。

一番安くても一万円の松茸を病弱な妻に買って帰りたいと打ち明けたその客にどんどん松茸の値段を下げていく店主。

一本一万円を3000円にまで負けた時点で一度は『帰ってくれ』と断るんだけど、
必死にすがる客に負けて

『あんたの予算に合わせてやるから。』

と切り出す。

『さ、300円。』

一同ここでコケるんだけどコントはまだ続いてて、店主は『仕方ねぇなぁ』って松茸を手で裂きはじめた。

先ずは2等分で1500円。それを5等分して

『はい、これでいいな。』

と渡す小さな松茸の身。


このコントのオチはその客がその松茸とメロン一玉を持って走って逃げる..。

ってコントなんだけど、


客に合わせて売り物をダメにしてまで与えるお店なんて
実際にはありえないよね。

でも、昔はメロン云々は別にしても、

そーゆー損得抜きの人情話が結構あったんじゃないか?ってちょっと思ったんです。


…今はあまり聴かないよね。

『お客様本位の接客』

って言葉自体はよく聞くけど、ここまでバカになれる店主は今時そうそういないだろうし、

ここまでバカになれる店主に僕は少し憧れます。