■西朝鮮 Xi-Chaoxian=習近平体制下の中国に対する俗称。左傾化して北朝鮮のようになっているという意味。共産党に批判的な在外中国人らの間で使われている。

 

■習家軍(习家军) Xijiajun=(共産党政権内の)習近平派。習近平国家主席がかつて勤務した浙江省、福建省、上海市の党・政府機関出身者が多い。特に中核を成す浙江人脈は「之江新軍」と呼ばれる。習政権下で形成され、「上海閥」などの江沢民元国家主席派や胡錦濤前国家主席ら共産主義青年団(共青団)派に対して優勢になった。有力幹部として、次期首相とみられる李強氏、党中央弁公庁の丁薛祥主任、党中央書記局の蔡奇筆頭書記(いずれも党政治局常務委員)らがいる。

 

■県(县) xian=地方行政区の一つ。市の下、鎮・郷の上に位置する。市の中心部が区、周辺部が県という構造が多い。県が区に改編されることもある。北京、深圳などの大都市は区だけで県がない。東莞(広東省)のように鎮だけで県・区がない市もある。

 

■先富論 xianfulun⇒共同富裕

 

■香港特別行政区維持国家安全法(香港特別行政区维持国家安全法) Xianggang tebie xingzhengqu weichi guojia anquanfa=

 

■小圏子 xiaoquanzi=小さなサークル。外交問題では、米国などがつくる数カ国の反中的グループを指す。

 

■小組(小组) xiaozu=特定の業務や学習のために設けられたグループ。共産党中央や国務院(内閣)にはさまざまな指導小組があり、政策決定で重要な役割を果たしている。党中央の外事工作指導小組などは機構改革で委員会に格上げされた。

 

■新冠病毒 xinguan bingdu=新型コロナウイルスの中国本土での正式呼称。同ウイルスが引き起こす肺炎は「新冠肺炎 xinguan feiyan」と言う。湖北省武漢市で2019年12月に初めて確認された。しかし、十分な対策が取られなかったため、同市内で感染が爆発的に拡大。その後、他の地方や外国でも感染が広がった。対策の不手際で同省共産党委員会書記(省指導部トップ)が解任された。中国政府は「武漢が発生源だという確証はない」と主張し、「武漢肺炎 Wuhan feiyan」(武汉肺炎)という呼称を拒否している。

 

■新質生産力(新质生产力) xinzhi shengchanli=新しい質の生産力。イノベーションにより、新興産業をつくり出す先進的生産力。習近平国家主席が2023年9月の黒竜江省視察で提起した。

 

■行政長官 xingzheng zhangguan=香港とマカオの特別行政区行政長官。略称「特首」。現地の間接選挙で選ばれるが、事実上は中国共産党指導部が水面下で人選を決める。

 

■雄安新区 Xiong'an xinqu=河北省に設けられた国家レベルの新区。2017年、習近平国家主席の肝煎りで設立が決まった。北京、天津両市に比較的近い。深圳特区(広東省)や浦東新区(上海市)にような新興エリアを目標としているが、開発は順調に進んでいないといわれる。