数ヶ月前の話になりますが、石川県は金沢に一泊二日の旅行に出かけてきました。 主人の、金沢21世紀美術館とひがし茶屋街に行ってみたいという希望からでした。
お恥ずかしながら、石川県と言えば学生時代に社会科の勉強で学んだ輪島塗の知識しかない私は、どんな心構えで旅行に挑めば良いのかわかりませんでした。
名産品は?観光名所は?美味しいお土産は?旅行ガイドを眺めてもなかなかイメージが掴めませんでした。
当日の朝は5時前に起きて出発。 新幹線で新潟まで行き、そこから乗り継いで行かなければなりませんでした。 所要時間は5時間。正直、今時どうしてこんなに不便なんだと、少しばかり鬱々とした気持ちになりました。
ですが金沢の街に着いて驚きました。 そこはとても綺麗に整備された観光地でした。
私は旅行に行った際、まずそこの観光地の衛生面を気にします。
潔癖症というわけではありません。 掃除が行き届いているということは、それだけその街の人々に大切にされている表れだと思っているからです。 また、訪れる観光客への気遣いや、観光名所としての誇りにかけているような印象もあります。
金沢駅周辺からバスで周れる範囲を観光しましたが、どこも情緒深くお洒落なだけではなく、開けた道にポイ捨てされたゴミやガムが見当たらない事でより東京から離れた別世界にいる特別な気持ちに浸れました。
金沢駅東口から出て先ず目に入る巨大モニュメント。 これが排気ガスで黒ずんでいたり、鳥のフンやスプレーの落書きだらけでしたら興醒めですが、そこには期待を裏切らない朱色の鼓門がありました。
駅から出た人が雨や雪に濡れないように整備されたもてなしドームも、歓迎されている様な気持ちになれました。
一つ気になったのが、中部地方の観光地なのに関西弁で話されるお店の方が非常に多い事でした。
金沢駅から帰る直前、長い帰路対策に上着を購入したく入ったお洋服屋さんでも、販売員さんは関西弁でした。
カーディガンを選びながら、何故関西弁の方が多いのか販売員さんに聞いたところ、金沢は大阪や名古屋から出張で来られる方が多いとの事。
その方は毎週末関西から出張で来ているそうですが、なんと片道にこれまた5時間かかると仰ってました。
毎週片道5時間の出張。 地図で見れば近いのに、こんな遠い世界だなんて。
帰りの新幹線では、主人とひとしきり金沢の魅力を語り合いました。
美術館も茶屋街も、私の希望で行った兼六園もどこも別世界だったと。
ただ、如何せん距離がありすぎる。
また石川行きたいけど、次行く時は、長いお休みが取れた時かなぁと話しながら、充実した気持ちで5時間過ごしながら帰りました。
北陸新幹線の開業により、来年春から東京金沢間が2時間半で行けるようになるという情報を知ったのはそれから数日後の事でした。
遠くて不便な別世界が、近くて便利な別世界に早変わり。
もう少し時期を待てば良かった?
いえいえ、観光客が殺到する前の、ほどよく混み合った綺麗な観光地を周れた事は、とても贅沢な事かもしれません。
また春に行こうねと、主人と笑いあいました。