HID灯火採集はイメージ 『 機材の性能 × 採集条件 』 です。
 

機材については責任を持ってコツコツ改良をしていきたいと思います。

 
圧倒的に生息密度・採集条件に左右されますが、一応書かせていただきます。
 

採集条件には色々とあり、場所・山の木の種類・月齢・気温・角度などです。
挙げたら切りがありません。

(まずは何となく行って体験してみましょうか。)

ですので、とても丁寧に書いていかないと、混同します。

全てを満たす完璧な場所などなかなか存在しません。

自然相手ですからね。
 

HID灯火採集のコツについて、あれこれ記入していこうと思います。
 
とはいえ、ここで書くことは、わたくしの知っている範囲になります。
環境アセスメント会社に勤めている訳でもなく、大学の教授でもありませんから、間違った認識もあると思います。
 
ライトを売りつけて終わりではなく、初心者の方にもたくさん捕獲してほしいという気持ちで書いています。

HIDライトは、大型の投光器+発電機に比べて、ポータブル電源でも動かせるほどワット数が小さいため、少しコツがいることも分かっていただきたいです。

この特殊な機械に慣れなければいけません。
全ての人が簡単に、鬼のように捕れる訳ではありません。
( 程度を知りましょう。魔法のライトは存在しない。)

ネットでウンチクを書くことは、とても恥ずかしいのですが、それを耐えて、少しでも役立てばと思い書いています。
 
全てを信じず、こういう考え方も一理あると思ってみていただけたらと思います。
 
カブト虫・クワガタについて書いています。

 
まず、『①超基本的なこと』と
『➁最大限に能力を引き出すためには。』 
について、分けて記入していきたいと思います。
 
①は初心者向け、➁は中級者向けになります。
超初心者の方も多いので、①には本当に初歩的なことも書いておきます。
よく質問で聞かれる初歩的なことことが多いです。

②はわたくしの採集の癖なども出てきてしまっているかもしれません。
 
 
①前提
1.照射する場所について
大前提ですが、カブトムシ・クワガタのいる山に向けて照射して下さい。
光(有効な波長)が届く範囲のカブトムシ・クワガタをおびき寄せるためのライトです。
その範囲に昆虫がいなければ、当たり前ですが、飛んできません。
例えば遠すぎてもダメです。
50wで300m先の山に向けてもダメです。
遠すぎます。光が届く範囲でお願いします。

ワット数が低いほど、近めを狙ってください。
紫外線は遠くまで飛びません。
反射板を広角にすると、その分光が拡散します。広角にする場合にも近めを。
 
(はじめの頃に記事にしましたが、北海道はミヤマ天国。別世界です。素人でいきなりあんなには捕れません。
その場所の生息数、絶対数に比例します。多いほど捕れます。
少ない地域、ポイントで照射しても飛んできません。)
 
山ですが、杉・ひのき・松・竹などの多い山にはあまり(基本的に)いません。
ここで照射しても蛾とカナブンくらいしか飛んできません。
普段、街中で目にする山は杉だらけのことが多いです。
気を付けて山を見てみて下さい。
 
冬だと初めて注意深く見る方でも色の違いで簡単に見分け易いです。
↓落葉樹の中にスギが混じる。
イメージ 1
 
↓夏でもここまで綺麗に揃っていると分かりやすいです。
 左、スギ、右、落葉樹の多い山。
イメージ 2
左の山では捕れないと思います。
 
設置場所はライトを置いた位置から前方向、左右に120℃くらい?何もない方がいいです。

開けた場所と言います。
 
山奥のダムの駐車場などアリだと思います。

目の前に木々などがなく、光を遮らない。見晴らしの良い場所です。
視界がいいと言いますか…。
 
昆虫側から見て、見つけやすいというか、遠くからでも発見しやすいようにしてあげて下さい。

どれだけ広範囲にライトの根元の光を見せつけられるかがポイントです。
昆虫が飛んでいるであろう場所から、ライトの根本の着地地点までのルートをイメージできるといいですね。
 
 
2.効率の良い時間帯について
日没後、10時くらいまでと言われています。
(個人的には8時から10時で十分)
日没後…暗くなる時期は7月と8月では違うので何とも言えませんが7時半以降でしょうか。
 
暗くならないと飛びません。明るいうちは、鳥などに捕食される危険があるので、
遺伝子的にそうインプットされているのだと思います。
 
個人的な意見ですが、夕方まで土の中に潜っていたり、葉の上で身を潜めていた昆虫たちが、お腹を空かせて、餌を求めて活発に動き回る時間帯だと思います。

餌場に着いてしまった昆虫たちが、(食事中・交尾中に)その餌場を捨ててまでライトの光によって来るかは分かりません。
光に興味があって寄ってきている(光が好物な)訳ではないため、寄ってこないでしょう。

あくまでも飛んでいる間にバランスを崩して光の根本まで寄ってきてしまうので、動き回っている時が最大のチャンスだと思います。
 

体感として、10時以降は飛んでくる量は減ります。

粘って10時20分でしょうか。

 
オオクワガタは遅いという話もありますが、8時台に飛んできていますから、問題ないと思います。


 
3.月齢について

月は満月よりは新月(完全に月が消える日)の方がいいとされています。
満月では明るくてライトの光が相対的に暗く見えてしまうためでしょうか。
場所もそうですが、他に灯かりがない方が相対的にHIDライトが威力を発揮します。
暗い場所で照射する方が有利なため、新月前後、更に他に灯かりの無い山奥が良い条件です。
満月でも三日月でも、とにかく、曇りの日で月が隠れていれば問題ありません。
ただ、雨が降ってはダメです。昆虫たちの活動が鈍り、飛び辛くなります。
雨に濡れたくないのでしょう。

あと、雨上がりの霧はライトの光が遮られるため、良い条件とは言えません。

機械的にNGです。

 
明るいところよりも暗いところの方がライトが明るく見えます。目立ちます。

昆虫の平衡感覚を保てなくし、ライトの根元までおびき寄せるには、
それなりの光を当てる必要があります。
 
月明かりが無い方がいいというのも、ギャップが大切ですよね。
黄色の中のオレンジは目立たない。白や黒の中のオレンジの方が目立つ。
水色の中の青色は目立たない。白色の中の青色は目立つ。
 
ライトも同じです。街の明かりが届くようなところよりも、届かない山奥で。
月明かりがある日よりも、無い日の方が有利なのはこの、ギャップの現象だと思います。
 
(家にある蛍光灯をHIDライトの足しに使って採集された方がいらっしゃいました。
他の電気を余計に点けるのはやめましょう。
全体がぼやんと明るくなってしまい、逆効果まではいかないかもしれませんが、
あまり意味がありません。

こういう場合は、ライトの周りを旋回して帰っていくことがあります。
HIDのみで良いと思います。
メリハリ付けていきましょう。)
 
月明かりについて、正確に新月に合わせる必要はありません。
その日だけではありません。

『新月に間に合います!』に煽られないように。

月が空に出てくる時間帯が遅い日もあります。月齢アプリなどで確認して下さい。
(詳しくは下弦の月の日の前日あたり以降です。夜遅くに月が昇ります。
ゴールデンタイムに月が出ていないのです。)
 
たくさん捕りたいなら、中部地区では6月下旬から7月頭、このあたりを狙いたいです。
 
 
4.気温について
暖かい日の方が昆虫たちの活動が活発的になるため、暖かい日に灯火採集に出かけましょう。
18℃?20℃?から飛びます!みたいな記事を見たことがあります。
最低温度はそのくらいなのかもしれませんが、これは最低ラインの話をしています。
1匹飛んでくるかどうかではなく、たくさん飛んでくる日に採集に出かけて下さい。
湿度についても、夏は基本的にジメジメしています。それでOKです。
(適温というものもあります。あまりにも暑すぎると駄目な日もあるようですね。)
 
 
5.風速について。
風速を体感できる能力はありませんが、風速2くらいまでが良い条件の範囲でしょうか。
無風にこしたことはないです。飛行機と同じく、強風では飛ぶ気になれませんよね?
また、飛んでいても途中で流されてライトの根元まで寄ってきません。
こういう時は蛾の寄りも少ないです。ライトの周りが寂しいです。
 
光の先をよく見ていて下さい。蛾などが良いサンプルになります。
風が強いとライトの光を思いっきり無視して寄ってこずに、流されていませんか?
右から左へ風が吹いている場合、蛾や昆虫たちも右から左へ流されます。
気持ち、ライトを右へ(風上へ)向けましょう。これで多少なら流されても来ることがあります。
風が強くてライトの周りに蛾などが集まっていない寂しい状態の時は思い切って場所を変えましょう。

現状で続けても可能性はかなり低いです。
少し標高を下げる・風の無さそうな場所へ移動する・山までの距離感を狭める。など。

(そもそも強風の日は、風音などに警戒して出てこず、樹液でも少ないとのことです。)
 

 
6.照射方向について。
一定期間飛んでこなければ向きを変えて下さい。
小まめに変えましょう。変えることに罪悪感を感じないでいただきたい。
意地になってはイケない。飛んでこなければ何かが違うのです。
山からライトまで、5分?3分?もあれば十分に飛んで来ているハズです。多分。
とにかく、飛んでこなければ照射方向を変えましょう。
 
 
②最大限の能力を引き出すには…。
 
混同しないでいただきたいのは、これをしないと捕れない訳ではないこと。
こんな小難しい物ではないこと。それを承知で一読下さい。
(北海道のミヤマ鬼確保の方は、山の中の道でそんなに広くない範囲で照射されています。
こんな小難しいことを考えなくても鬼確保しています。
しかも、ライトトラップ初心者で初日から鬼確保。
そこに生息している絶対数が半端なく多いためです。)
 
スポットタイプはレーザービームみたいな、真っ直ぐな光の線ができます。
この光を最大限に利用できる場所の説明です。
 
このような場所はなかなか見つかりませんが、一応…。
 
一番威力を発揮するのは、山と山に挟まれた谷になっている部分を真っ直ぐに打ち抜くのがいいです。

生息している山肌の面が多い&光の線をできるだけ広範囲に効率よく行き渡らせることができます。
飛んでいる範囲を限定することもできます。
 HIDライトは照らせる範囲が狭いですから。

手前は開けていて視界良好(ライトの光を遮るものがない状態)で更に光の行く先、左右に山の斜面があり、正面下には木々が生い茂る。
(大袈裟に書きましたが、左右の林をかすめつつ、正面に照射で十分です)
 
近くの正面の木で光が遮断されてもダメです。遠くまで光が伸びていく必要があります。
光の左右と光の下側に生息している昆虫たちを拾いたいです。
もちろん、左右の山にはカブクワの生息していそうな木々が必要です。
杉などの山では意味がありません。
 
谷を見つけるとなると川が流れていて、その上に橋が架かっていることが多いです。
左右は拾えますが、下(川)には生息していませんのでMAXの条件とは言えませんが、
もともと川の近くは生態系が豊富なので、たくさん生息している可能性もあり、こういう場所が結構良い採集ポイントになり、谷間も見つけやすいです。
 
このあたり、どれをどこまで妥協し、照射ポイントを決めるかです。

 

 

↑ここも良いかな?と思っていましたが、手前に木があるため、向こう側から飛んで来ても気の反対側に着地してしまうかもしれません。

これでは足元に落ちないので回収ができません。

それに、これも、距離としては遠いと思います。

もっと近くで山肌に沿うように照射したいです。

あそこまで行けないので、ここから照射するには良いポイントとは言えません。

 
 
照射角度について。
よく質問されます。光を上から下に向けて照射するのか、下から上に向けて照射するのか。
(同じ場所で両方面から実験したことがないので、個人的な体感と感覚からです。読み流してください。)
 
これは上記の場所との選択になるのですが、上記のベストなポイントが見つかった場合で、
かつ、上からでも下からでも同じ条件で照射できると仮定した場合、
下から上に向けて照射した方が有利かと思います。
 
物理的な問題かと思います。
1.昆虫が下から上に向かって重力に逆らって飛ぶ距離よりも、上から下に向かって飛ぶ距離の方が圧倒的に長い。
遠くへ光を飛ばし遠くの(広範囲の)カブクワをおびき寄せることを想定しているため、彼らの飛距離も大切になってきます。

2.下から上に照射する場合にはライトに照らされた地面も明るくなっているため、
昆虫が上から下を見た時に、より明るく見えるため、有利かと思います。
ライトの光+地面の反射光で戦える。

上から下に照射すると、昆虫が下から上を見た時には、照らされた地面は視界に入らない気がします。ライトの光のみで戦う。


ただ、上記の場所の選定も大切だと思います。
上から下に向けては良い条件だったのが、反対側に回って下から上を見てみたら設置場所の目の前が木々で視界が悪くなっていて条件が悪い場合は全然、上から下の照射でいいと思います。
 
下から上への照射は目の前に木々があることが多く、角度調整がし辛い。
逆に、上から下への照射の方がドライブウェイや高台などで段差になっていて、見晴らしが良くなっているという現象はよくあります。(あくまでも個人的経験からのウンチク。あてにしないで下さい。)
 
とりとめのない話になってしまいましたが、下から上を基本に考えて、ポイント探しをしてみて下さい。
 
 
↓余談ですが、簡単に行けてしまう、ドライブウェイでの難しさ。
ほかの趣味の方のポイントでもある…。
イメージ 3
 こんな近くでは採集したくないですよね(笑)

 
これも、どこまで妥協し、照射ポイントを決めるか。
こだわりすぎていると日が暮れます。
 
あれこれムキにならず、自然と戯れ、色々と試しながら楽しんでいきましょう。
山に行くだけでも気持ちがいいですし。
勝ち負けではないので。
 
 
↓正面の山は果てしなく遠すぎますが、良い感じで左右の谷が広がっています。
 窪んだ部分を真っすぐに打ち抜きたいです。
イメージ 5
 
↓車が近くに置けそうです。
 窪んだところへ下から上へ照射。右の手前の木が邪魔ですが。
イメージ 6
 
イメージ 7
↑この近さなら、75w程度でもこの範囲を一網打尽にできそうです。
 
イメージ 11
↑左の谷間と真ん中の谷間を狙いたい。右も気になります。
 ただ、上から下への照射になってしまいます。少し遠い気もしていますが。
 
 
イメージ 12
↑くぼんだ所に照射したいです。山までの距離、近め。
 
イメージ 14
↑なんとなく。
 
 
 
↑やってみたいけど、近くに熊の糞らしき物を発見。
 
 
こちらの立ち位置が、上から見下ろしている感じかも。
 
 
↓追記
↑手前に遮るものが何もない状態。
引っ掛かる木とか生えていませんよね?
 
 
↑手前に木々がある状態。
遮るものが何も無い状態とは言えません。
 
 
 
あれこれ言いましたが、何台もあれば心強いです…。
こんな照射も可能となります。



イメージ掴めたでしょうか。
 
あとは、紫外線は遠くには飛びません。
別の記事をご覧ください。『紫外線とは』です。
 
それを踏まえて、スポットタイプで光を飛ばすと、光を絞った分だけ遠くに飛びます。

1ヵ所にまとめた分だけ細長くなります。
ですので、口径が小さいほど遠くには飛ぶ傾向にあります。
 
ただ、口径が小さいと反対(山・昆虫)側から見たときに、光の円が小さく見えます。
口径が大きいほど大きな光に見えます。
ですので、光の円が大きいほど遠くの昆虫にも有効なのかなぁ?とも思います。
 
昆虫の平衡感覚を保てなくするには、それなりの光(強さ・大きさ)が必要だと思います。
 
中型と大型は大差がないのかもしれません。
 
とりあえず、個人的には、あまりにも小さな口径の物はどうかと思います。
 
↑大袈裟ですが、こんな細い光ではたくさん捕れませんよね?遠くには飛びますが。
 
 
程よい口径の大きさをお勧めします。
 
MGM浅井さん、かくがり様はスポットではなく広角をメインでご使用されています。
もしかしたら、広角なので反対側から見たときに、
とても大きな光の円になっているのかもしれません。
 
山までの距離感が掴めていて、ご自身の装備から逆算してポイントを探していらっしゃいます。
 
 
 
↓ ポイントどうのこうのよりも、これには一番注意しないといけません。
イメージ 8
 
すぐに逃げられるように、車は近くに置いておきたいですね。
 
↓熊は見かけたことありませんが、サルとシカはよく見かけます。
イメージ 9
 
 
 
ニホンカモシカも。
 
イメージ 10
灯火採集時には、野うさぎや、ふくろうもやってきたことがあります。
 
 
 
色々と偉そうに書きましたが、
どのくらいの近さがいいのかは、もっと検証していく必要があります。
イメージ 17
↑見辛いですが、右の山と左の山が重なって、谷間になっています。
 
イメージ 18
左右の谷間を飛んでくれたら、(左から右へ、右から左へ飛んでいるハズ。)まず寄ってくること間違いナシです。
 
谷間が好きなのは、有効な面が多いという点と、
昆虫たちが飛んでいるであろう空間を特定できるからです。
闇雲に照射するよりも効果的だと思っています。
 
簡単に書けるのはここまでです。

他の模倣品出品者も見に来てますからね。

こんなことですらレベルアップになってしまいますので。
 
これは、わたくしの楽しみ。わたくしの物語。
色んな楽しいもの開発していきます!
 
完成品を見よう見まねで真似してくる奴等には負けない。

高出力HIDはわたくしの製品です!

ここ数年、他人の怪しいものを排除し、新しいものを作り、威力を証明し、業界をリードし、採集フィールドの景色を変えてみせたか。
この先も、見ていてほしい。
 

 一番捕れるライトを作りたい。
この一心で改良してきました。この情熱は本物です!


 
さて、2台あると、どちらに虫たちは集まるのか。
三脚の合理的な高さはどれくらいか。
暗くなる前に照射する行為はどうなのか。
広角・狭角、どちらが有利なのか。
白い布は必要なのか。
紫外線のみ出すLEDライトは効果的なのか?
LEDグローランプ(成長ランプ)は?
昆虫の種類によって光に寄る距離に違いがあるのか?
 
仲良くなって語り合いましょう!
 
 

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