分け入っても分け入っても青い山 (山頭火)
こさえても こさえても 材の山 (ざび)
ざびは医科用の器械を作っている職人だけれども、得意先を
待たせることはなはだしい。
現在製造しているのは2月の注文分である。
30年もの間、横でつまらないジョークを飛ばしていた親父の
姿が今は無い。
老いて仕事の量が減ったとは言え今にして思えばずいぶんと
助かっていたんだなぁ・・・と思う。
不思議な事に、今でも外階段を上がってくる親父の足音が聞こえる。
その日まで仕事をし、その瞬間まで元気だったものだから、
自分でも死んだ気がせず、仕事をしに来るのであろう。
親父の仕上げ台の上にはロットNO.0803と刻印され、
やりかけになった止血鉗子がそのまま箱に入って置いてある。
「なあオヤジ、ここはロックしたまま穴開けたほうがいいかな?」
・・・もちろん返事は無いのだが。
しかしホントつまらなかったなぁ・・・親父の冗談^^
七夕の今日、ひさしぶりに織姫の声を聞いた。
まさか星になってないだろうなぁ(笑)と思っていただけに
元気な声で安心しました。
ふりかへらない 道をいそぐ (山頭火)