滞在予定の宿のある県庁前駅までは那覇空港からモノレールで30分程度。乗り場も那覇空港の表玄関2階に直結で超カンタン、視野を遮るもののない那覇の空を車両はゆったり渡っていく。やっぱりキョロキョロしながら観光するなら公共交通機関がいちばん。前方不注意で命のきけんに晒される確率は格段に低いからな!今後、疲れるばかりのレンタカーなぞゆめ使うまいぞ。

 

宿はゲストハウスにしました。「じゃらんJALパック」で往復航空券とセットです。2週間くらい前に予約しました。沖縄といえば、ラグジュアリなリゾートホテルを選ぶ人のほうが多いとは思うのだけれど、一人旅なので人の気配があったほうが寂しくないと考えました。外人が多いかなと予想して行きましたが、体感では日本人と半々くらいでした。もっとも、中国人の方なんかは見た目一緒なので分かんないですけど。

 

そして夕食。一人旅の夕食は美味しいことも重要ですが、人とコミュニケーションを取る貴重なチャンス。時間も予算も胃の容量も限られた中で誰と、どのように、どんな時間を過ごすのか、センスが問われます。もーちょっと若ければ国際通りに繰り出してディープ沖縄を探検に行ったかしらんが、もうこのお姉さん(オバチャン)は昼間の運転で体力的に限界かも。ひとわたり宿の周囲を歩き、あっさりキレイ目の沖縄そばを選びました。

 

暖簾をくぐるとまだ7時過ぎとあって自分は一番乗り。カウンターに座ってとりあえずビールを頼みます。それから徐ろにメニューを開くと、なんと!蕎麦しかない。ビールを出す店でそば以外にメニューがないっていうのは、沖縄の人は、そばをつまみに汁✕汁でビールを飲んでいるんでしょーか。

 

「明日は美ら海水族館に行こうかと思うんですが、片道2時間て遠いですね」とカウンターのお姉さんに話しかける。「わたし行ったことはないです」「じゃ青の洞窟ってのは近い感じしますか」「行かないですね」「じゃーふだんはどういうとこで遊んでるんですか」

 

話すうちに、改めて美ら海水族館の遠さが感じられてくる。バスで2時間て言ったら、新宿から富士山まで行ける距離だ。もしも、東京観光に来た外国人が次の日富士山に行くと言ったら、よほど山が好きなのかなと思う。美ら海水族館に準えれば、自分、どれだけ海の生きものが好きなのかと問われているようなものだ。

 

こうして二度問うと、そういえば自分はびっくりするほど動物は苦手だったことに思い当たる。なにかのついでで行くならまだしも、メインイベントで行くにはこれもまた軽薄すぎないか。県北の近くに宿をとって、ゆとりある日程で何かと抱き合わせで観光したほうがよいのではないか。せっかく那覇を訪れたなら、那覇近辺で自分の物差しに合った理由でその場所を訪れるほうがすっきりして筋が通っているような気がする。

 

というわけで宿に戻って(そばはたいへん美味しかった。なんとかいうブランドの豚がトロトロに煮込まれたのがそばの上に乗っていた)、あてがわれた2段ベッドの上段で考える。

 

那覇には何があるんだろう。もとい、那覇では何が楽しめるんだろう。そもそも、ガイドブックにある名所を取ってつけたようになぞるだけなら、YouTube とかでバーチャルに見てるだけでよかったんじゃないか。なんか、いまここにいるわたしだから触ることのできる何かに関与したい。観光に来た人用にお膳立てされたホンモノめいたニセモノではなく、なんか、ホンモノのホンモノに触ってみたい。

 

縦横無尽にスマホで検索をかけるうちに「ジモティ沖縄」がヒットする。なるほど、沖縄にだって地元の人向けの情報サイトはあるんだ。なら、そのなかでわたしも楽しめるようなイベントはないものか。というわけで、首里城をメインにあといくつかの団体に参加する予定を立てた。どれもほど遠からぬ場所にあるので、自転車で移動できそうだ。

 

ゲストハウスだけに階下は宿泊者の交流で賑やかな様子が伝わるが、もういっぱいっぱいの自分は湯を使うことにする。個人風呂にコンビニで購入した入浴剤を入れて身体の疲れをとって本日は完全終了(バスタブがあるというのは生き返るな)。

 

そして今日をもう一度振りかえる。修学旅行に役立つような、人にも自分にもものすごく分かりやすい観光名所に行こうと考えてきたけれど、予習なしだと視点が熟していないため、通り一遍になってかえって分かりにくく、つまらない。人に分かりづらそうなプランでも、自分の身の丈なら自分は体感的に理解できて、このように整理して人に伝えることができる。そもそも、言語化して伝えることができるというのが、自分が理解していることを示す尺度だから、大局でみれば、分かりやすい生産活動につながるのではあるまいか。

 

とここまで書いてふといま、読んでくれている読み手の皆さんに眼差しを向けてみたくなりました。そのー、この一連のくろぐろとした文字たちに何らかの価値を見つけてくれてますでしょうか。ええと、ええと、少なくとも沖縄のそば屋ではビールを注文する前にメニューを確認するとか?そんなの常識だと言う向きには、次回にはまたなんか出しますよ。沖縄の旅はまだまだ続きます。あきらめずに次回もよろしくお願いします。

 

 

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今日のおまけ

 

 

NHK「ドキュメント72 hours」

 
宜野湾市、普天間基地近くにあるお弁当屋さんの話でした。話の合間にときおり映される米軍のヘリの映像や、戦後、基地に土地を収容されてボリビアに移民した人の話、沖縄国際大学の敷地にヘリが墜落した話などから沖縄はいまもある意味戦争中なんだと思わされました。