カタナなでしこ | とりとめのなさすぎる日々

カタナなでしこ

 昨年10月刊行スタートした新しい文庫レーベル「講談社タイガ」より、榊一郎先生の作品が出ていたので購読。


 4人の女子高生が日本刀の拵え(柄や鍔、鞘などの刀身以外の部分)を作るというお話。


 なるほど、「女の子が刀鍛冶」だと完全にファンタジーになってしまうけれど、柄や鞘を作るのであればかなり現実的だし、むしろ女子高生ならではの美意識も活きるので、これは良いチョイスですね。


 なお、異世界ファンタジーでいくつものアニメ化作品を持つ榊先生の作品ですが、本作には魔法や銃器は登場せず、グロい戦闘シーンやエロいサービスシーンも無く、ドラゴンもメイドも出てきません。


 日本刀の拵えを作ることになった4人の女子高生が、その中で人と出会い学ぶことで自分の夢やコンプレックスと向き合い成長していくという話です。

 一方で、日本刀の薀蓄はてんこもりなので、そういう意味ではオタク向きの一冊でもあります。


 いつもの榊先生も好きだけど、こういう方向の作品も良いですね。


カタナなでしこ (講談社タイガ)/講談社
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