26 転校生
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後藤「次の方どうぞ」
翠がカウンターの前に行った。
後藤「予約の生徒さんですか?」
翠「い、いえ、予約してないんですけど・・・」
後藤「ちょっと調べますのでお待ちくださいね。」
後藤は、カウンターのノートパソコンの画面を見ながら予約状況を確認している。
後藤「今日だったら、4時30分からでお受けできますが、どうしますか。」
4時30分で予約している生徒が寺田久美一人だけなので空きがあるようだ。
翠「はい、それでお願いします。」
後藤「シャンプーはどうします。」
翠「なしで大丈夫です。」
後藤「承知しました。では、生徒番号とお名前を教えてください。」
翠「2129番、松井 翠です。」
後藤は、カタカタとノートパソコンのキーボードを打ち入力している。」
後藤「2129番、松井 翠さん、本日4時30分でご予約受付けました。」
後藤「4時30分まで時間あるけど、このままここで待たれますか。」
翠「このままここで待ちます。」
翠がここに来た理由は自分自身のカットもあるけど、唯がスクールボブへバッサリカットされるところを見ることが目的なのだ。
後藤「では、来店の受付をしますので、生徒証をカードリーダーにタッチしてください。」
翠は、生徒証を取出して、カウンター上にあるカードリーダーに生徒証をタッチした。
「ピッ」
カードリーダーの上部の液晶画面には現在の時刻と翠の生徒番号が表示される。
後藤「では、あちらの長椅子でお待ちください。」
翠も、カウンターの正面から少し横に移動した。
後藤「次の方どうぞ」
理奈がカウンターの前に行った。
後藤「予約の生徒さんですか?」
理奈「私も予約してないんですけど・・・」
後藤「ちょっと調べますのでお待ちくださいね。」
後藤は、カウンターのノートパソコンの画面を見ながら予約状況を確認している。
後藤「今日だったら、5時からでお受けできますが、どうしますか。」
今日出勤している美容師は店長の天草と後藤の二人だけだ。なので4時30分での予約枠が久美と翠で埋まってしまったのだ。
理奈「はい、大丈夫です。それでお願いします。」
後藤「シャンプーはどうします。」
理奈「なしで大丈夫です。」
後藤「承知しました。では、生徒番号とお名前を教えてください。」
理奈「2111番佐竹理奈です。」
後藤は、カタカタとノートパソコンのキーボードを打ち入力している。」
後藤「では、2111番、佐竹理奈さん、本日5時でご予約受付けました。」
理奈「ありがとうございます。」
後藤「5時からだと時間あるけど、このままここで待たれますか。」
理奈「はい、このままここで待ちます。」
後藤「では、来店の受付をしますので、生徒証をカードリーダーにタッチしてください。」
理奈は、生徒証を取出して、カウンター上にあるカードリーダーに生徒証をタッチした。
「ピッ」
カードリーダーの上部の液晶画面には現在の時刻と理奈の生徒番号が表示される。
後藤「では、あちらの長椅子でお待ちください。」
久美、翠、理奈の3人は待合の長椅子の方へ移動した。
久美、翠、理奈の3人は唯が座っている長椅子とは別の3人掛けの長椅子に3人で座った。
1番のカット席では、天草店長による翼のカットが始まっている。
翼がカット席に座ると、タオル、カットクロス、ネックシャッターが着けられた。
その後、霧吹きで髪を湿らせると、オーダーを聞くことなくカットが始まった。
天草は、翼のサイドの髪の伸びた分をカットしている。
美容室内には、翼の髪をカットする天草のハサミのシャキシャキという音が響いている。
唯は、翼のカットを見ないように下を向いてスマホの画面を見ている。
後藤は、3番のカット席でカットの準備をしている。
この順番だと、唯のカットは後藤が担当するようだ。
後藤「2110番、佐久間唯さん、準備が整いましたので3番のカット席へどうぞ」
唯は、すっと立ち上がり、後藤のいる3番のカット席へ向かった。
つづく