培倶人などでお伝えした、国土交通省が検討している新たな騒音規制について、
国民の意見を聞く「パブリックコメント」 の募集が12月27日からスタートしました(2008年1月31日・水曜日まで)。
一部の不法改造マフラー装着車(250ccスクーターやモタードが主だと言われています)
による騒音に端を発したこの新騒音規制は、直接の原因となっていない(車検制度があるため、
取締りがしやすい)251cc以上の自動二輪車をターゲットとしたものになっています。
この新規制が施行されるとどうなるか。
市販マフラーには、ノーマルのマフラーと同じ基準の騒音規制(排気音がほとんどしないに
等しいほど静かです)が適用されるようになり、公的機関で騒音試験を受けて、
基準をクリアしたマフラーのみが適法マフラー(新規制では認証マフラーと呼ばれます)
ということになります。
こう書くと、新しい規制をクリアするマフラーを作ればいいだけじゃないか、
と思われる方もいるかもしれません。
しかし、現状に即していないこと、納得がいかないことが実は山積しているのです。
まず、新規制を適用しようとしている自動二輪車用の市販マフラーの騒音は、
現在とりたてて問題にはなってはいません。これは、JMCAをはじめとした
業界団体やマフラーメーカーの努力で、市場で流通している市販マフラーの大半が
現在の騒音規制をパスした適法マフラーだからです。
問題になっている軽二輪は野放しにしたまま、とりたてて問題視されていない
自動二輪から新規制を適用しようとする点が腑に落ちません。
ノーマルのマフラーと同じ騒音基準というのも納得できない点です。
まったくの新車状態のバイクと、走行を重ねたバイクに同じ規制値を
あてはめようとしている点も納得がいきません。
機械は使っていれば必ず劣化して、多少のノイズを発生するようになるものです。
バイクの走行騒音は、マフラーからの排気騒音だけではなく、エンジンの音、チェーンの音、
タイヤの音などがすべてミックスされたものです。
ですから、すべてが新品の新車と使用中のバイクの騒音レベルは必然的に異なります。
それなのに、同じ騒音規制値を適用しようとするのはあまりにも非現実的と言わざるを得ません。
さらに、市販マフラーに認証制度を導入するとなっていますが、
そのための試験ができる施設は現状では国内に1カ所しかありません。
そこ以外でも試験が受けられるような暫定処置も講じるようですが、
インフラが整っていないのに法だけ先行するというのもおかしな話です。
もうひとつの大きな問題は、ヨーロッパやアメリカでは法に則って販売されている
輸入車や逆輸入車までが違法となり、日本では購入できなくなる可能性もあることです。
日本と欧米の騒音基準は現状でもかなり異なっていて(日本は世界一騒音規制の厳しい国です)、
現行の規制なら販売できる輸入車でも、新規制が導入された途端に違法になってしまいます。
世界中のモノがなんでも買える時代になっているのに、
バイクだけ時代に逆行することになりかねません。
深夜にとんでもない爆音とともに走りぬけていくバイクは、
確かに社会生活の敵だと思います。でも、そういうバイク(やスクーター)が装着している市販マフラーは、
社会状況に適合しようとか、人に迷惑をかけるのはまずいとか、一切思っていないメーカーが作り、
そう思っていない人が使っているモノなのです。
それらの違法マフラーと、騒音規制をクリアしながら性能向上に励んでいる適法マフラー
(さらに、輸入車・逆輸入車)を同じ俎上に置き、すべてに網をかけようとしている。
あまりにも拙速で、その規制による効果を熟考したものとは思えない内容なのです。
事細かに説明すると、いくらスペースがあっても足りないくらいなのでこのくらいにさせていただきますが、
この新騒音規制は正直言って「行き過ぎた規制」以外の何モノでもないと思っています。
誰も不快に思わない範囲で楽しんでいるマフラーのカスタムや、
外車の国内販売をシャットアウトしてしまいそうな新規制の導入をよしとしない方には、
ぜひ声を上げていただきたいと思っています。
国土交通省のパブリックコメント募集ページ(http://www.mlit.go.jp/pubcom/06/pubcomt155_.html )
をご覧いただき、PDFで用意されている改正素案を読み、
その上でみなさんのご意見を投稿していただきたいと思います。
とにかく、この新規制がこのまま可決・施行されることになれば、
二輪マーケットは急激にシュリンクしていきそうな感じがしてなりません。
自分たちの楽しみは自分たちで守ろうじゃありませんか。
バイクに乗ってる方の楽しみのひとつに「サウンド」があるはずです。


