イメージ 1
いつもの函館鉄道写真館の論評とは少々違いますが、少々お堅いお話を。
(注)当記事はフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』函館市交通局 の記述を元に構成されています。
なお、関連したリンクもご紹介しておきます。
函館市電には長年延伸が2ちゃんねるを含めオープンに議論され続けているが、主な延伸案はこの2点が挙げられる。
1)五稜郭公園前~美原方面(赤川ぐらいまで)
(私見)
函館バスのドル箱路線とほぼ競合する形での延伸と思われる。沿線には住宅街から公的機関、五稜郭公園まであり市民から観光客まで幅広い層の利用が想定される。
2)湯の川~函館空港
(私見)
空港~函館市街中心部へのアクセス路線としての背景あり。
ルートは不明ながら、温泉街を始め商業施設・医院・函館空港周辺には住宅街もあり、通勤・通学・通院・観光などで市民から観光客まで幅広い層の利用が想定される。
函館市交通局の中でも、以上2路線の延伸が検討されていたということであったが、以下の流れで撤回された経緯がある。(出典:Wikipedia-函館市交通局)
経営活性化策の一つとして、(多分交通局が)上記2路線の延伸計画の検討に入る。
           ↓
2路線とも「十分採算ベースに乗り経営健全化に大きく貢献する」との結論に達する。
           ↓
しかし、道路管理者である北海道及び警察から「道路の維持管理に手間がかかり、渋滞の原因になる」と難色が出る。
           ↓
「民間にできる事は民間に」と保育園やごみ収集など現業部門の民営化を推し進める函館市幹部や市議会議員から政治的圧力が掛かる。
           ↓
検討されたデータ類を「採算が見込めない」との内容に変更の上で答申発表。
           ↓
      事実上延伸計画を白紙撤回
と、市民としては少々納得がいかない経緯を辿り、延伸話がご破算になった。
撤回の裏には、延伸区間(特に五稜郭公園前~美原方面)が函館バスのドル箱路線であり、競合が発生するのが必死であったことが有る為とは思われるが、詳しいことは未だに不明である。但し、仮に延伸が競合してでも出来ていれば、交通局の経営健全化が達成された可能性すらある。

効果は絶大?

このように事実上計画が撤回されてはいるものの、延伸が検討されていた路線は双方とも十分採算ベースに乗った可能性がある。

効果の裏には難問あり?

但し、五稜郭公園前~美原方面に関しては、系統設定にもよるが車両運用上支障が出る恐れが有る。
・車両が多分足りなくなる。
営業車33両のうち、現在2両が休車、検査・修繕のため工場に入っている車両も随時数両あり、運用に入らない予備の車両も居る為、33両全てが営業に就いているわけではない。
また、今回新造された新型車の代替として3両廃車される事から営業車が31両になるのも時間の問題である。(といっても、今も実質31両で運行している訳ですが・・・)
運行本数によっては車両の増備が不要の可能性があるが、現行の5分(末端部10分)間隔を維持するとなれば10両とは行かないものの相応の車両増備が必要となる。
その点、湯の川~函館空港間の場合であれば現行の2・5系統を延長する形での対応も可能なので、増備は1~3両で済むものと思われる。
(注)推測ですので真に受けないでね(^_^;)
・現在は駒場車庫前で行っている乗務員交代をどうするか
ハイカラ號の乗務員のように五稜郭公園前まで他の電車に便乗する形を採るか、電停の近くの建物に詰め所を置く必要性がある。
その点に関しては、湯の川~函館空港間であれば現在と同じく駒場車庫前で乗務員交代を行えば済む話である。

空港延伸のほうが現実性・メリット有り?

空港延伸の場合、ルートによってはどうも2キロ弱の延長で済むような感じであり、沿線には住宅街もあり、住民が朝夕の通勤通学、昼間のお出かけ・通院などで利用者が十分確保されそうである。
市道に格下げされた道道を始め、旧戸井線の路盤を転用した市道などを活用できれば意外と良い感じて軌道を敷くことも可能と思われる。
給電・変電施設も沿線の市有地(または国有地)に設置すれば、民間からの用地買収の必要性もかなり低くなる。
何にせよ、空港延伸のほうが意外と現実的な可能性が高いことはまず間違いなさそう感じである。