仕事が好きだった。

未経験ながらも転職して、好きな仕事に就けてやりがいを感じていた。

だけど昭和の会社で搾取されてる自覚はあった。

 

まだいける、あともう少し、と転職することなく目を瞑りながら走り続けた。

忙しい年度末、最高残業時間は188時間。

3ヶ月連続100時間を超える残業時間。

扁桃炎が腫れ、40度の熱があっても休めたのは、コロナ検査のための半日早退と、

次の日の1.5日だった。

 

心配の言葉もなく「そうか、納期あるから頼むな」といった社長や役員たちは今

「そんな熱があるなんて聞いてなかった。」

「コロナ禍なのに非常識だ!」

だった。

 

コロナ対策も一切なく検査結果待ちの社員を「熱が下がったなら出社しろ」と言ってた人たち。

素晴らしい手のひら返しだ。

 

こんなことが日常茶飯事の中、この今の地獄が始まる事件が起きた。

 

普段から就業時間内、女性社員同士チャットをしてサボっている後輩社員に気付いていた。

そして二人のうち一人は、とても可愛い女性で「私の言うことを聞かなかった男性はいない」と

裏で豪語していて、まさに昭和でいう”マドンナ”的な社員だった。

 

そのチャットには沢山のことが書かれており、私と同じチームの異性の社員はよく話題に出ていた。

そう、性的な発言だ。

 

「会議室で二人でよくいるけどセックスしてるのかな」

「時間的に手マンじゃない」

「それかキスとか」

「徹夜してるけど、仕事じゃないんじゃない?」

 

これに気付いたのは2022年の2月だった。

我慢して我慢して、忙しい時間を乗り越えて会社に報告した。

それが6月。

何度も先輩社員と社長に訴えたけど、対応はなされなかった。

 

そこで、色々画策し段取りを組んでいた。

だけどやらかした人がいた。

そう主婦歴何十年の、半日勤務の経理事務をしていた社長の奥さん

それがこのタイトル日 2022/06/22

朝出社したら、問題の二人に入り口で会う

挨拶をかわしたら笑っていた。

異変に気付いた。

 

中に入ったら社長夫人が「私が注意してあげたからね!」と、なんと事をどや顔で言ってきた。

そう、問題の二人は、仲が良く、自分の手中にある役員に泣きつきに行ったところ、すれ違ったから笑っていたのだ。

勝てる。

私たちは悪くないし、何もしていない。

そう、あの笑顔が物語っていた。

 

あの日私と先輩は、彼女たちとどっちかを残すならという選択で負けて捨てられてしまったのだ。

 

仕事の成果や利益率を考えたら、補佐の立場の彼女たちよりも遥かに上回っていたし

セクハラ発言を受けた被害者であり、半年に渡り就業中にチャットをし遊んでいたわけではない。

一番の敗因があるとしたら、仕事が忙しく悪口しか言わない、昔話をする昭和の飲み会に必要最低限以外参加しなかっただけだった。

そして確かに付き合ってはないが、仲は良かったのは事実だ。

けど仲が良かったのは元々7人で、皆辞めていって残ったのは3人だった。

だから3人で仲が良かった。

ただ危ないからと、徹夜に付き合って会社に残って一緒に仕事をしてくれたのは先輩のみだったのも事実だ。

もう一人は家が遠く、犬を飼っていた為、家に持ち帰って徹夜していただけだ。

 

男女の関係を持ったことは一度もない。

考えたことすらなかった。

いい会社に変えていきたいね、と考えていた仲間だった。

 

負けた私たちはその日荷物を片付けをした。

 

これが長い戦いと、未来のない地獄への始まりだった。

 

私はすべてが片付いたら、終わりにすると決めている。

それまでの間、会社のこと、家族のこと、パートナーのこと、病気のこと。

書いて楽になるのか、誰かに勇気づけられるのか、それとも勇気を与えることが出来るのか

何になるのかわからないけど

無限に無駄にしている時間で少しづつ綴ってみようと思う。