お待たせしてすみません!

「国際協力論」の第五回目です!

【前置き~重ね重ねのお詫びと感謝~

残念ながら、依然として体とメンタルとがアンバランス気味……。体が心に付いて行けてないのか、それとも心が体を支えきれてない、ということなのか……。あるいは……とにかく、自分のことには違いないのですが、困ったことに、自分でもよくわかりません。

 

……が、ともあれ、動画配信が滞りぎみのため、履修者の皆様に迷惑をかけ続けていることは確か。誠に申し訳ありません。

 

……その後、履修者の皆様から色々と温かいお気遣いのお言葉を頂戴しております。本当に有り難うございます。まぁ良い歳をして、全く情けない限りですが、皆様からのお心添えを支えに最後まで頑張って参ります!

 

【本編】

さて、“先進国”と“開発途上国”(あるいは“新興国”)といった“差別化”のルーツをめぐる考察は、まだまだ続きます。なぜなら、「大航海時代」の主役達を先陣とする「ヨーロッパ列強諸国」のそうした“差別化”こそが実は今日の彼ら自身における苦悩の遠因なのですから。

 

例えば以前にも触れましたが、昨今の“新型コロナ禍”をめぐって明らかになってきたことに、先進諸国における爆発的感染に続いて、“開発途上国”で急速に感染拡大が進行しつつあるという問題があります。そして、その背景にはアフリカ諸国における医療の遅れがありました。

 

一方で、当初、他国での感染拡大を、あたかも“余所(よそ)事”のように見ていたアメリカでの事態の深刻化という問題もありますが……

 

ともかくも、“開発途上国”での感染拡大の阻止を図らねば、危機的状況の“グローバル化”を回避することは困難ではないか。要するに、医療支援など、“開発途上国”を対象とする国際協力の必要です。“新型コロナ禍”で、自らが非常に苦しい状況に置かれている先進諸国なのですが、同時にそうした国際支援の必要にも迫られているそれが今日の状況なのです。

 

ともあれ、今回は、まず前回までの授業内容の復習(植民地支配の形態的変遷:スペインやポルトガルによる「点の支配」の後「東インド会社」を母体に植民地経営を進めたイギリス、オランダ、フランスを中心に「面の支配」がどのように展開されたのかについて)を行い、

 

その上で、これら三国による植民地支配のその後、具体的には20世紀以降の植民地支配に関する検証を進めます。

 

具体的には、第二次大戦以降、先進諸国の間で浮上してくる重要課題、すなわち“AA問題” (アジア・アフリカ問題=彼らが植民地支配を進めてきた地域=“後進国”を対象とする支援)の歴史的背景を探ります。まずは(1)国際的な支援体制の整備と限界、続いて(2)支援対象である国々=旧植民地国家は一体どのように分布していたのか、を明らかにしてまいります。

 

【補足説明】今回の授業では詳しくお話する時間的余裕がありませんでしたので……

 

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イギリス、オランダ、フランスは二つの大戦、つまり第一次世界大戦(1914~18年)や第二次世界大戦(1939~45年)の戦勝国であると同時に、両大戦を通じて植民地支配を維持せんとした国々でした。

 

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もちろん、オランダとフランスは第二次世界大戦下においては、枢軸国のドイツに本国(国土)を蹂躙され、またアジアの植民地は同じく枢軸国側に立っていた日本によって占領されることになりますが……

 

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ドイツ・日本の敗北を機に、海外植民地の回復をもくろみ、植民地側の猛反発を受け、激烈な戦争を展開することになります。旧オランダ領東インドにおける「インドネシア独立戦争」(1945~49年)、並びに、旧フランス領インドシナにおける「インドシナ戦争」(1946~54年)です。

 

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なお、イギリスが、オランダやフランス以上に多くの植民地をアジア地域に所有していたことは言うまでもありませんが、いわゆる「インド帝国」を始めとする「イギリス領」の動向については次回=第7回、並びに第8回の中で詳述するので、暫くお待ちください。

 

【動画視聴に当たってのアドバイス】

ということで、今回の内容も次回以降に関連して参りますので、メモをお忘れなく!

 

ともあれ、これまでと同様今回も、授業動画を見た後は、必ず感想を提出してくださいね国際協力論」の感想提出LINEのオープンチャット「まなびぃの国際協力論2020」から

 

では、お待ちかね! 第5回動画の始まりです!

内容は、今回も前編、中編、後編の三部構成、全体で約60分です……休み休みでも良いですから、最後まで頑張って視聴してくださいね!宜しくお願いしま~す!

 

「国際協力論」2020年度前期 第5回 前編

「国際協力論」2020年度前期 第5回 中編

「国際協力論」2020年度前期 第5回 後編

 

では、鑑賞後の感想を楽しみにしております。 

 

         (「国際協力論」担当:橋本学こと“まなびぃ”でした! 2020/08/05)

 

 

【付録】~「国際協力論」第5回の板書記録~

上から順に、前編、中編、並びに後編が終わった時点での板書(写メ)です。授業の理解を深めるためにも、あらかじめこれらの写メをdownloadするなどして保存し、印刷した上で、動画をご視聴ください。授業内容の振り返りなどにも効果的です。

【後編部分の板書記録に関する追加説明】

(1)なお、後編部分の中心的話題「戦前における植民地の分布」でしたので、ホワイトボードに貼付した白地図「第二次大戦前のアジア・アフリカ」に、宗主国(植民地支配国)ごとに色を変えて着色することで、視覚的なイメージ化を試みました。

(2)このため、後半部分の板書は、主に①宗主国と色別の説明、②日本が支配した植民地や国際連盟の決定に基づく委任統治領についての説明のほか、③フィリピンがアメリカのアジア領域における唯一の植民地であったことなど、事実関係の説明となっています。

(3)従って、中編時の板書を残したまま、その下に書き加える形で板書しましたので、追加部分を拡大する形でお示ししております。どうか、ご了承ください。