諸事情で今は最低限、某グループLINEでしか繋がっていないのだけれど、昔とてもお世話になった、車椅子ユーザーの人生の先輩がいる。
出会った頃、私はまだ学校を卒業してすぐの春、23歳。
そしてその女性は、ちょうど今の私くらいの年齢だったと思う。
いろんなことを教えていただいたけれど、その中でも鮮明に覚えてるのが、この先の人生を模索してた私に、その人が話してくれた言葉。
「私はもう、これからの人生で生活を大きく変えるような新しいことを始めようとは思っていない。そうじゃなくて、今までかけて育ててきた人生という枝葉を、大きく広げていくような生き方がしたいな🌳」
………と。
それを聞いたとき、私は正直、あぁ、羨ましいな、と思った。
自分も早くそこまで行きたい、その境地に到達したいと。
あれから20何年経って、今ならほんとに、その時のその人の気持ちがわかる。
私はもう、はっきり言って枝葉を広げる余力もなく現状維持が精いっぱいではあるけれど。
少なくとも現状を維持したい、と思えるものを手に入れた。そこまでは頑張ったと思う。
無理もしたし精神的にも自分を追い込んだし、結果メンタルまで壊したけれどね(笑)。
それでも後悔はしていない。いちばん欲しかったものを(もちろんタイミングや周りの環境、支えがあってこそだけど)、自分の力で手に入れたから。
常に自分に負荷をかけ続けて追い込んでた20代のあの頃。
カウンセラーさんや精神科の主治医からは何度もブレーキかけられた(かけてもらった)けど、もしも本気で無理はしない
スローステップ、私は私のペースで
なんて思ってたら、絶対にここまで来られなかった。
人間、気力も体力も永遠じゃない。その時にしかできないこと、逃したらもう巡ってこないチャンスも、無理して手を伸ばさなきゃ手の届かないものも確実に、ある。
それを手にしたくて、守りたくて懸命に頑張ってる若い子たちを見ると心から応援したくなるし、でも私みたいに心までは壊さないようにほどほどに
と思うけど……。
環境が整わないのを全部周りや障害のせいにしたり、最初から無理はしない、スローステップ私は私のペースで
(でも美味しい未来は手にしたい)みたいなタイプのお嬢さんたち見てると、ほんっっとに甘いな〜〜と思うおばちゃんになってしまいました
あの頃の私は、その先輩にはどう映っていたのかな。
ほしい未来が、手にしたいものがあるのなら。
誰かの、何かのせいにしてるうちは何も進まないし、なりふり構わず頑張るしかない時だってあるんだよ。
