⑨ そもそも中小企業ではソフトハウスの説明が理解できず、投資額を見ただけで断ってしまうのではないのか
深掘り:
中小企業の多くは、ITシステムやソフトウェアの導入経験が乏しく、「IT投資=未知の世界」と感じていることが少なくありません。
そのため、ソフトハウスからの提案が“専門用語”ばかりで分かりづらく、内容を理解する前に金額だけを見て拒否するケースが多発しています。
これは、知識不足の問題ではなく、「自社に合っているのか分からない」という不安が判断を鈍らせているのです。
具体例:
「API」「クラウド」「SaaS」など横文字が多くて聞く気を失う
→ ソフト会社の営業が、仕組みの概要を難しいカタカナで説明。社長も部長も“なんとなくスゴそう”と思うが、具体的にどう役立つかピンとこない。 結局、「うちにはまだ早いな」とお断り。
費用の内訳が不明で、信用できない
→ 初期費用30万円、月額1万円と言われても、「それって何にかかってるの?」と質問しても、答えが曖昧。何にいくらかかるかが不明瞭なため、“よくわからんものにお金は出せない”という結論に。
営業の熱量と、こちらの温度差が埋まらない
→ ソフト会社は「今がDXのチャンスです!」と熱弁するが、現場は「別に今困ってない」「緊急じゃない」と感じている。 想いや言葉のギャップが大きく、商談が空回り。
なぜ「話を理解する前に断る」のか?
専門的な説明が多すぎて、具体的なメリットが見えない
今の課題を「自分たちだけの問題」と思っていて、他社事例が参考にならない
システム導入はトラブルの元という過去の苦い経験がある
「IT=大企業のもので、自社とは縁がない」と思い込んでいる
補足のまとめ:
難しい言葉で“スゴそう”に見せるより、自社の悩みに“どう寄り添えるか”を語ってほしい。
導入前の障壁は“金額”ではなく、“理解と納得”。
システムベンダー側にも、中小企業の目線に合わせた説明力と信頼構築が求められています。