原発:設備利用率、過去最低59.7%


2003年度の国内の商業用原発(52基)の設備利用率(稼働率)は、前年度比13.7ポイント減の59.7%で過去24年間で最低だったことが9日、経済産業省原子力安全・保安院のまとめで分かった。02年に東京電力の原発トラブル隠しが発覚、点検や補修のために東電などが持つ沸騰水型軽水炉が相次いで運転停止に追い込まれたことが主な原因という。
原子炉の種類別では、沸騰水型軽水炉(29基)の利用率は39%で前年度比22.9ポイント減。過去3番目の低さだった。関西電力などが持つ加圧水型炉(23基)の利用率は87.9%だった。
法律や通達に基づき、経産省への報告が必要な原発のトラブルは14件で前年度と同数だった。【足立旬子】

(朝日新聞 2004/04/10)