【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
プルトニウム埋設を提唱 兵器転用阻止にと米長官
【ワシントン1日共同】リチャードソン米エネルギー省長官は1日、コロラド州デンバーで開かれた核廃棄物処分国際会議で、核燃料として使い切れる見通しがないプルトニウムを、兵器に転用できないように固化して埋設処分する選択肢を、国際的に追求すべきだと提案した。
同長官は9月末の国際原子力機関総会でも、日本などが貯蔵するプルトニウムについて「核兵器に利用可能」と強調しており、処分を求める国際的圧力が強まる事態も予想される。
日本は、原発の使用済み燃料からプルトニウムを取り出す核燃料リサイクルを原則にしているが、高速増殖炉もんじゅ事故などの影響で利用が進まずプルトニウムは余り気味だ。
同省によると、軽水炉などで利用するために使用済み燃料から再処理で取り出されたプルトニウムは、日本の保有分を含め世界で200トン以上が蓄積、毎年数トンずつ増え続けている。
リチャードソン長官は「蓄積したプルトニウムのほとんどは原発で使用する見通しが立っていない」と述べ、固化して埋設処分する研究開発を進めるべきだと強調。来年、米国で固化技術の国際会議を開催する考えを明らかにした。
(共同通信 1999/11/02)