【昔から事故だらけの原発 1976年~の事故】
白血病を労災認定 原発労働で被ばく


原子力発電所での作業従事期間中に放射線被ばくで白血病になったとして労災申請していた茨城県日立市の電機メーカー下請け会社の男性作業員について、茨城労働基準局と日立労働基準監督署は14日までに、被ばくと白血病の因果関係認めて労災認定した。

同労基局によると、男性は1984年12月から97年1月まで約12年間、同県東海村の日本原子力発電東海発電所や中国電力島根原発、東京電力福島第1原発などで、原発施設内の機器や装置の点検作業に従事。98年9月に人間ドックで異常が見つかり、リンパ性白血病の診断を受け、同年末、日立労働基準監督署に労災申請していた。

労働省は被ばくによる白血病の認定基準について「放射線被ばく総量が、5ミリシーベルトに作業従事年数を掛けた数値を上回り、作業に従事し始めてから1年以降の発病が要件」としている。男性の12年間の被ばく総量は60ミリシーベルトを超え、作業に携わるようになって10年以上たってから発病していることから労災認定された。
労働省によると、原子力関連施設の労働者で放射線被ばくにより白血病皮膚障害、悪性リンパ腫(しゅ)にかかったとする労災申請はこれまで9件出されているが、認定されたのは今回を含め4件目。いずれも白血病という。

(共同通信 1999/10/14)